Review 2016 & Goal 2017。

皆様あけましておめでとうございます。
2016年をざっくり振り返ってみると、実はあまり大きな成果が得られた感覚がありません。
もちろん生活の大部分を占めた仕事には一生懸命打ち込み、這々の体だった2015年に比べれば多少キャッチアップできるようになってきましたが、それでもまだまだ精進の途上。人様に胸を張れる状況からはまだほど遠い。
仕事以外の部分はどうかというと、こちらも大きな変化はなく。自分の生活を変えてみるべく目標を定めトライしたことは色々あれど、それが大きなインパクトをもたらすには至らず。まだまだ自分を拡張していきたいのですが。
聞くところによると2017年は大殺界ど真ん中。あまり大きなチャレンジはせず、それでも前進は止めず、淡々と、少しずつ、前に進んでいく1年にしたいです。

ということで、恒例2016年の振り返りと2017年の目標を。


  • Review: 2016
    1. 仕事・キャリア
      1. 仕事
        目標: 今の仕事をがんばる > 達成

        • 冒頭でも述べた通り、仕事は一生懸命頑張りました。
        • まず、何はともあれ時間数。自分の人生の中で一番忙しいと思われたインドネシア駐在時代(の特に1年目)に輪をかけて自分の時間を仕事に投下した1年でした。勤務時間が長かったのもさることながら、寝てる時も、シャワー浴びてる時も、ずっと仕事のことを考えていたような1年でした。
        • とはいえ時間数を投下すること自体はそんなに難しいことではありません。自分が貢献できている、価値を出せている、成長できているという確信がある時は、実は長時間労働はそこまでキツくないもの。キツいのはそういった自己効力感がない状況で、睡眠時間を十分に確保できないほど働くこと。2016年の半分以上はそんな状況でしたが、そのような中で自分の出来なさ加減に絶望しつつも、逃げずにがんばったことは我ながら評価したいと思います。
        • 逃げなかった結果として何が得られたか。強いて言えば、コンサルタントとしての足場固め、というところでしょうか。もちろんアサインされたプロジェクトには限りがあるので全方位的にスキル獲得ができたわけではありませんが、仕事を進める上での前提となる論理的思考や論点思考、分析力といったところは少なくとも1年前の自分に比べたら大幅に成長したと思います。
    2. 趣味
      1. 旅行・ダイビング
        目標: 隙あらば海外で最低年1回潜る > 達成

        • 振り返ってみると、2016年は3度海外で潜りました。5月のサムイ、8月のバリ、10月のパラオ。ダイビング友人の多くが大好きなサムイは僕にとっては少し期待はずれ、12回目の訪問となったバリは相変わらずの素晴らしさ、そして初めて行ったパラオは雨季にも関わらず最高。特にパラオは、フライトの時間は少し不便ですが、日本から5時間弱のフライトであれだけダイナミックな海に潜れるのは本当に貴重。後は陸がもう少し豊かになれば言うことなしです。
        • 一方で、反省点として挙げられるのは2016年も東南アジアから出られなかったこと。そもそもダイビングとナイトクラビング以外に旅の目的を持たない僕にとって、東南アジア以外にエリアに出る意義を見出すこと自体が一苦労。一瞬イビサに行こうかとも思いましたが、ちょうどシーズン終了ところだったので断念。2017年こそはGWまたは夏休みあたりでドイツ(クラブ目当て)、スペイン(クラブ目当て)あたりに行ってみたいです。
      2. DJ・ナイトクラビング
        目標: クラブでのDJ1回 > 未達

        • どんどんクラブが閉店していった2015年とは打って変わり、2016年はクラブの新装開店が相次いだ1年でした。代官山のSankeys Tokyo (ex. Air)、表参道のVent (ex. Origami / ARC)、渋谷のCircus Tokyo (ex. Amate-raxi)などなど。特に道玄坂に新規開店したContactは久々のハイクオリティな大箱。開店当初とはブッキングの傾向が変わってしまったVisionに変わって東京のアンダーグラウンドクラブシーンの新たな大黒柱になってくれました。
        • そんな中、僕のクラブ活動量も必然的に増え、よくクラブに行き、よく踊り、よく酔いました。わざわざ大阪まで追いかけていったのに旅程の都合で15分しか堪能できなかったMaya Jane Colesの代わりに強烈に楽しませてくれたKarizma、木村コウさんの唯一無二さを痛感した歌ものセットの傍らで繰り広げられるドラァグクイーンのお姉さまたちの圧倒的なパフォーマンス、Kerri Chandlerがプレイする”Tears”に生でキーボードを乗せるトミイエ先生を見て目頭が熱くなった朝10時の代官山。この歳になっても朝まで踊りきる体力を維持できているのはとても幸せです。踊り終わった後の腰の激痛は悩ましいですが。
        • よく踊った一方で、2016年は残念ながらDJの機会には恵まれませんでした。目標を立てた後はDJのオファーが降ってくるのをただ祈っていただけだったので、当然といえば当然の結果。とはいえ、それでも細々と自分用のMix作りに勤しんでみたりして、DJ的なことは続けていました。僕はDJも相変わらず好きなようです。
      3. 新たな趣味
        目標: 新たな趣味を1つ作る > 未達

        • ダイビングが僕の旅行スタイルを一変させたように、趣味が自分の生活にもたらす変化は大きいもの。というわけで2016年は新たな趣味づくりに挑んでみた1年でした。が、結果としては定着には至りませんでした。
        • 年始から習い始めた乗馬は無事ライセンス3級取得。ライセンス3級というのは一応歩くこともスキップも駆け足もできますよ、というレベル。乗馬はそもそもインドネシア駐在時代、ダイビングのためにバリを訪れた際にちょくちょく習っていた頃にハマったもの。当時はオーストラリア人の先生の言っていることがわからず四苦八苦しているところをムチで叩かれる、という感じだったので、今回はちゃんと日本語で基礎から学んでみようと。もともと期待していた精神修養やらインナーマッスルトレーニングやらの効果はほとんどありませんでしたし、東京での乗馬はとてもお金がかかるので恒常的な趣味にはなりませんでしたが、やっぱり馬に乗ること、乗れるようになることはとても楽かったです。
        • 乗馬以外の趣味としてゴルフも始めてみようと思いましたが、こちらは道具を買う時点で躊躇。周囲の友人たちのお誘いに感謝しつつも、もう少し広い家に引越してからトライしてみようと思います。他にも料理教室とか茶道とかなんだかよくわからないことも始めてみようと思いましたが、そもそも行動を起こすに至らず。どこかに大ハマリする趣味はないでしょうか。
    3. 健康・生活
      1. 運動
        目標: ランニング200km/年、マジメにトレーニング > 未達

        • 2016年の走行距離は192.7kmでした。約1ラン分だけ目標に及ばなかったのは、ただただ自分の怠惰さによるものです。反省。
          2016年の成長は、ラン1回当りの走行距離が延びたこと。これまではジムのトレッドミルで走ることが多かったので、せいぜい7~8kmで飽きて/バテていましたが、2016年は外でチンタラ長い距離を走るよう意識した結果、1ラン当たり10km前後走るようになりました。一方ジムでのトレッドミルはあまり距離が延びませんでしたが、こちらは傾斜つけたりしていたので仕方なし。
        • トレーニングも比較的コンスタントに行いました。最後の四半期はかなり集中力が切れてサボり気味になってしまいましたが、年始から始めた加圧トレーニングは概ね週イチペースでマジメに通い。しかし、やはり週イチ程度のトレーニングでは身体の変化はありませんでした。やはり最低でも週2回程度のトレーニングは必要、一方で平日は十分な時間は取れず。2017年はこのトレードオフをどうにか解消したいです。
      2. 身体のメンテナンス
        目標: 適正体重への復帰、他 > 達成

        • 2016年もしんどかったとは言え、2015年に比べると比較的自分のペースを取り戻すことのできた1年でした。それに伴い仕事でのストレスもある程度軽減され、運動したり食事制限する余裕が出てきました。というわけで2015年に増えた体重は、最初の四半期ですぐに適正体重へ復帰、目標達成。
        • それ以外にも、1年間風邪をひかず体調を維持し続けることができたのは、褒めてあげたい点です。以前は体調が芳しくないとすぐ会社を休んでいた僕ですが、インドネシア駐在以降はきっちり体調管理をするようになりました。(単純に、休める環境では体調崩して休んだ方が得だが、休めない環境では体調悪い中働くよりも体調崩さない方が得なので。)風邪をひきかけてもひきはじめの段階で封殺、金土の深酒による二日酔いも日曜で解消。
        • そんな体調管理の傍ら、不要不急の分野=アンチエイジング的な分野にも取り組んでみました。が、先般SNSにアップした写真に友人から寄せられたコメントを見ると、ここは金をドブに捨てただけだったようです。ある部分には結構な金額を投下しましたが、目に見える変化はほとんどなく、成果にも繋がりませんでした。
        • 一方で、問題として大きくなってきたのは腰痛。長時間労働のハードルは体調、体力であると考え、体調管理・体力維持の打ち手を講じてきましたが、どうやら問題はそこではなかった様子。この歳で1日12時間以上もパソコンとにらめっこする生活を続けていて問題になるのは筋肉です。ヒドい時には腰痛、肩こりが頭痛や全身の倦怠感を伴うことで生産性が激烈に低下、仕事中に一度はマッサージに行かないと持たない感じになってしまいました。2017年はこの辺の対策を意識して、治療や筋トレに励みます。
  • Goal: 2017
    1. 仕事・キャリア
      目標: 同じテニュアにおけるハイパフォーマンスの維持、英語力の向上

      • 現時点で抱いている中期的なキャリアゴールから逆算すると、向こう1年で取り組む必要があるのはハイパフォーマーになることと、英語力の向上の2点。
      • 前者の目標達成に向けては、自分の強みをより明確に意識にし、そこに磨きをかけ、アピールする露出を増やすことにトライしていきます。幸い、今のプロジェクトにはいいロールモデルがいるため、当面はそこからきっちり学び、盗んでいきたいです。
      • 後者は、ただただ学習量・コミュニケーション機会を増やすしかありません。一応僕も3年ほど海外にて英語で仕事をしていましたが、ここ1年半ほどまるで英語を使わない生活に溺れた結果、驚くほど英語力は下がりました。例えて言えば、繋がっていた脳の神経がブツブツ切れた感じ。これは語彙や文法の問題ではないと思うので、読む・聴くというインプット、話す・書くというアウトプットの量を増やすしかない。日々の生活の中でどれだけその機会を作り、三日坊主にならず続けられるかがカギです。
    2. 趣味
      1. 旅行・ダイビング
        目標: 3連休の1泊旅行を最低1回、長期休暇における東南アジア以外の旅行を最低1回

        • 2015年から続く生活面での課題の一つは、事前に計画しないとせっかくの休暇を無為に過ごしてしまうこと。長期の休みであればとりあえず東南アジアにダイビングに行けばリフレッシュできますが、短期の休みは比較的ムダに時間を浪費し、その結果リフレッシュも不十分になることが多発。というわけで2017年は3連休にも1泊旅行に行くことが目標。個人的には山陰山陽や四国、北陸エリアは馴染みが薄いので、そのあたりを狙ってみようと思います。
        • 一方、長期休暇の際には、2016年の振り返りでも述べた通り、東南アジア以外の地域、特にドイツやスペインあたり、にも足を伸ばしてみることを目標とします。休暇に合わせてデカいフェスでもあればいいのですが、そうでなくても史跡や食事等を楽しむために訪れてみたいです。もちろんそれと並行して東南アジアでのダイビングもちらほらとエンジョイします。
      2. DJ・ナイトクラビング
        目標: クラブにちょくちょく行く

        • この分野、DJ自体が目標としての体をなさなくなった以上、そもそも目標から外してしまおうかと思いました。しかしながらDJ・ナイトクラビングはかれこれ20年続く自分の大切なライフワーク。怠惰な自分への戒めのためにも、一応「遊ぶ!」ということを目標に入れておきます。
        • 一方、こちらは目標としては掲げませんが、人に聞かせる用のMixを最低1本は作りたいとも思います。DJはやっぱりとても楽しいし、毎月毎週毎日とてもカッコいいトラックがリリースされています。そしてそれをカッコいいと思える感覚もまだ残っている。そんなカッコいいトラック達をナイスな感じにまとめあげて、少なくとも自分に聴かせてあげたいです。
      3. その他の趣味
        目標: 新たな趣味を1つ作る

        • 2016年から引き続きこちらを目標に掲げます。僕の二大趣味であるダイビングは長期休暇のみ、ナイトクラビングは夜のみのため、週末の昼間にできる趣味を作って、無駄な時間を減らしたい、というのがそもそもの背景です。ダイビング、ナイトクラビングのように心燃やせる何かと出会えればいいのですが。
    3. 健康

      1. 運動
        目標: ランニング200km/年、マジメにトレーニング

        • もはや40代も目前に迫ってきている昨今、日々を健康に楽しく過ごすためには継続的な運動は不可欠。とはいえ運動嫌いな僕にとってはちゃんと目標にしておかないとサボってしまう。そんなわけで、2017年もランニングとトレーニングは目標として自分に課します。
      2. 健康
        目標: 腰痛との決別、長時間稼働可能な身体づくり

        • 先述の通り、2016年の健康面での大きな課題は筋肉の凝り、特に腰痛でした。これをどうにかできないと、今の仕事を続けることもままならなくなる。というわけで、どこまでできるかわかりませんが、腰痛を解消すべくあらゆる手を尽くします。

関係各位、本年も引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

Review 2015 & Goal 2016。

あけましておめでとうございます。
諸般の事情により2015年はほとんど稼働しなかったこのブログ、ちゃんと更新するでもなく閉鎖するでもなくダラダラ延命させるのが一番忌むべき行為ですが、閉鎖せずにまだ残しているのはこうして自分の文章を対外的に公開できる場は依然として必要と考えているからです。仮に読者が一人もいなかったとしても、「誰かの目に止まるかもしれない場」に文章を書くことは、それ自体考えること書くことのトレーニングになりますし、またその場で宣言した内容は、単に自分の心の中で決意するよりも強固なコミットメントになります。
そんなブログを中途半端な状態で放置した僕の2015年を一言で振り返るならば、それは「転職」です。大学を卒業してから12年ほど勤務した会社を退職し、30代後半になる年齢で未経験の業界に飛び込むことになりました。2015年の前半はその前年から約1年続いた転職活動で忙殺され、後半は新しい職場に適応すべく七転八倒した、というのが僕の2015年の概要であり、ブログが放置された主因です。
このように、2015年はこの七転八倒のせいで自分の生活のかなりの部分が疎かになった1年と言えます。来年は、この偏った状態を是正しつつ、調和のとれた人生を構築していければいいなと思っています。

というわけで、2015年の振り返り、2016年の目標を。


  • Review: 2015
    1. 仕事・キャリア
      1. キャリア
        目標: 転職の実現 > 達成

        • 昨年の目標設定の段階では当然ながら伏せていましたが、キャリアに関する2015年の目標は、「転職の実現」。具体的には「どんなに今より待遇が下がろうと、勤務先の会社を変え、職務を変える」ということでした。つい先日の東芝による1万人単位のリストラ等のニュースを見るにつけ、企業の寿命は年々短期化しており、自分のキャリアを1社のみに捧げることが日々現実性を失っていることは自明です。この状況に対応するには、「勤める会社を変える」ということに慣れておくことが必要、それ故に「社内他部署への異動により希望職種に就く」のではなく、「他の会社に移る」ということは僕にとって必要なことでした。一方職務については、これまでの「何でも屋的営業」からもう少し専門性を出すことが必要でした。結局、10年以上前から志した職務に絞り、転職活動をしました。このような背景から設定した前述の目標は、最終的に最上の結果を収めることができたと言えます。
      2. 仕事
        目標: 「自分の貢献度、価値」の明確化 > 未達

        • 仕事における目標は、2015年の前半を費やした前職の職務において、「自分の提供する価値に対して明示的に受益者に課金する」ということでした。ただ、振り返ってみると「自分の提供する価値が明示しきれなかった」こと、また「その価値と対価のバランスをすり合わせきれなかった」ことから、この目標は達成できませんでした。一方で、不謹慎な言い方ですが、このお陰で僕は自分の時間を確保することができ、結果として転職活動に時間を費やすことができたと言えます。 こういうことを振り返るにつけ、人生はまさに”connecting dots”だなと思います。
        • 今年の後半は、ただただ転職後の新しい職場での新しい仕事にキャッチアップすることに費やされました。職務の内容は前職に比して大きく変わるものではありませんでしたが、同じゲームなのに難易度が大きく異なっていた、というのが率直な印象。ドラクエに例えるならば、これまではそこそこのレベルで前線でも戦えたし攻撃魔法や回復魔法も使えていて、パーティの中でもぼちぼち貢献できていたのに、急に強い敵、強いパーティの中に放り込まれて自分のレベルの攻撃力や魔法じゃ全然役に立たなくて毎回戦闘のたびに死ぬ、的な状態。教会で生き返らせてもらう時の惨めな気持ちは、あまり気持ちのいいものではありませんでした。
      3. 語学
        目標: ネイティブ英語の理解力向上、インドネシア語語彙拡充 > 未達

        • 冒頭で述べた通り、「転職」という今年最大の出来事は、その後多くのものを犠牲にしました。語学もその一つです。転職によって海外出張の機会が激減した結果英語力は大きくダウン、インドネシア語も言わずもがな。英語力向上に向けて取り組もうと思うも、十分な時間を割くことができず遅々として進まず。インドネシアからの帰任以降英語力は下降の一途ですが、それがさらに加速した感覚の1年でした。
    2. 趣味
      1. ブログ
        目標: 配信形態の変更、または定期的な更新 > 未達

        • 全く達成できませんでした。ただ、こんな状況にも関わらずアクセス数は月平均5,000-6,000PV程度で順調に推移しました。このうちどれだけがロボットではないユーザーなのかはわかりませんが、アクセスがある以上コンテンツは提供していきたいと思っています。しかし問題は、執筆、執筆に向けたインプットの時間をどう設けるか、です。
      2. DJ・ナイトクラビング
        目標: 年間1回以上のDJ活動、海外フェスへの参加 > 達成

        • 今年もありがたいことに、DJ活動をさせていただくことができました。1件目は友人Erich Loganにお声掛けいただき、彼のお膝元吉祥寺のクラブSEATAにて。Maya Jane Colesに大きく影響を受けている時期のプレイでしたが、個人的にはよくできた印象です。2件目は、大学時代からのDJ仲間で、「クラブとクラブカルチャーを守る会」の事務局として風営法改正に向けて尽力したDJ MiCLくんの送別パーティにて。木村コウさんやZeebraさんなど業界の大物から労われるMiCLくんを見て、改めて彼の貢献の大きさを知った次第でした。もう1件、転職直後の会社イベントでもDJさせていただきました。
        • 転職等の事情もあり海外フェスには行くことはできませんでしたが、クラブには今年もよく行ったと思います。今年中盤は一時はクラブ活動を休止していたものの、一人ナイトクラビングのスタイルも定着し、Richie Hawtin @ ageHaやDixon @ WOMBなど素晴らしいパーティで踊り狂いました。
      3. 旅行・ダイビング
        目標: 2回のダイビング遠征、思いつき旅行 > 達成

        • 今年の心残りはダイビングがほとんどできなかったことです。今年のダイビングは計2回、ゴールデンウィークのバリと、夏休みの慶良間。一応目標は達成しているものの、もう少し高頻度で行きたかったというのが正直な気持ちです。
        • 思いつき旅行もほどほどに行ったように思います。が、これももう少し行けたらよかったなあ。
    3. 健康・生活
      1. 運動
        目標: ラン200km、自転車に乗る > 未達

        • 今年後半は転職に伴い諸々を犠牲にしましたが、運動もその一つ。全く運動が好きになれない僕にとってランニングはストレスですが、オンの時間で稼ぐストレスを軽減するためオフの時間のストレスを軽減しようとした結果、ほとんど走ることができませんでした。結果は、118km/年。そりゃ太るわけだ。
        • 自転車にはよく乗りました。この数字が多いのか少ないのかわかりませんが、1年通じて約400km。自転車もいい運動になりますし、案外三日坊主にならずに乗れているので、この習慣はこのまま継続したいです。
      2. 身体のメンテナンス
        目標: 顕在化している故障の治療 > 達成

        • ひとまず歯の治療は全て完了。その他の部分は幸運なことに特に大きな医療措置を必要とすることもなく、1年を生き延びることができました。
      3. その他
        目標: 家事労働の省力化 > 達成

        • 狭い部屋に住んでいながらも、ルンバを購入したのは大正解でした。毎日ざっと床掃除してもらうだけで、かなり部屋の中をキレイな状態で維持することができます。これに食洗機が加われば最強ですが、今のキッチンは狭いので設置できる場所がなく。家事代行サービスは風呂場の掃除等で利用してみましたが、コストパフォーマンスを考えると日常的な使用よりも風呂場の大掃除やエアコンの掃除など、ここぞというタイミングで使うのがよさそうです。
  • Goal 2016
    1. 仕事・キャリア
      1. 仕事
        目標: 今の仕事をがんばる

        • 転職したばかりなので、ひとまず中長期のキャリアプランは横に置いて、眼前の仕事、成長にフォーカスする1年としたいです。なるべく早く戦力化してプロモーションし、近い将来は他国のオフィスに短期間トランスファーできるのが理想。日々の業務の中で細かく成長に向けたフィードバックをもらえるのが今の職場のいいところの一つですが、それを着実に吸収し、成長していきたいと思います。
    2. 趣味
      1. 旅行・ダイビング
        目標: 隙あらば海外で最低年1回潜る

        • 連休が取れるタイミングがあれば、できる限り出かけていきたいです。日本国内は沖縄でも夏しか潜れない(もちろんドライスーツを着れば潜れると思いますが、そんな寒い海に潜る意義は見出せません)、沖縄でも案外フライト含め結構費用がかかる、という2015年の学びを踏まえると、やはり海外に行った方がよさそう。グアム、セブ等。
        • ダイビングとなるとどうしても勝手知ったる東南アジアに偏ってしまいますが、2016年はもう少し行動範囲を広げてみたいとも思っています。具体的にはヨーロッパ、南米。ダイビング以外の目的を作る必要がありますが、今年の夏休みくらいは1週間くらい費やしてどちらかに遠征に行きたいです。
      2. DJ・ナイトクラビング
        目標: クラブでのDJ1回

        • DJは引き続き年1回のクラブでのプレイが目標。会社のイベント等でDJする機会はありそうですが、未だに毎月新曲を購入し来たるオファーに備えている身としては、やっぱりクラブでDJしたいなと思います。
        • 一方遊びとしてのクラブは今年も継続。というかそもそも「継続ゥ!」と気合いを入れるようなものではなく、楽しそうなパーティがあれば当然行く、という感じ。Airが2015年末で閉店し、ageHaとVisionが集客に走ってしまっている以上、頼みの綱はWOMBとARCという心許ない現状ですが、2016年も沢山の楽しいパーティに恵まれるといいなと思います。で、やっぱりできれば海外のフェスに行きたい。
      3. 新しい趣味
        目標: 新たな趣味を1つ作る

        • 今年はこれ以外にも新しい趣味を作りたいです。ダイビングは長期休暇、クラブ遊びは夜中しかエンジョイすることができないので、週末の昼間〜夕方の時間を費やすような趣味。今のところ候補に挙がっているのは、乗馬の再開、料理、登山。何か教養を深めることができるような趣味、精神修養に役立ちそうな趣味をやってみたいです。
    3. 健康・生活
      1. 運動
        目標: ランニング200km/年、マジメにトレーニング

        • ランニングはちゃんとやります。例年通り200km/年が目標です。今年はそれ以外に、ちゃんとトレーナーを付けたトレーニングをしてみたいです。まだ30代のうちに筋肉量を増やしておかないと、基礎代謝がどんどん減って食べたいものも食べられなくなってしまうので。
      2. 身体のメンテナンス
        目標: 適正体重への復帰、他

        • 運動の目標と重複しますが、今年は食事制限等も復活させて体重の管理をちゃんとします。野菜を沢山食べる、炭水化物は制限する。
        • 他に、体のメンテナンスとして不要不急の分野に取り組んでいきます。健康状態は確保したので、今年はそうではないものを。2015年も一部取り組んでいましたが、今年は気持ち悪くならない程度にそれをもう少し進めます。
  • というわけで皆さま、2016年も変わらずご愛顧のほど何卒よろしくお願いいたします!

iPhoneがなくなった。

先日、新年早々人生で初めてiPhoneを紛失しました。幸運なことに、約36時間後には無事回収することができましたが、この経験からいくつか教訓を得たので備忘録としてここに書いておきたいと思います。

  1. 何が起きたのか

    まず、ことの顛末について。
    1月2日の晩、代官山のクラブAirで行われた木村コウさんのDJ30周年を祝うパーティに遊びに出かける。この日は”Back To Basics”と題して木村コウさんが彼のキャリアを振り返るクラシックセットを披露するとのこと。彼のDJによってクラバーとして育てられたと言っても過言ではない僕にとっては外すことのできないパーティであり、そして我を忘れて狂喜乱舞するパーティ。というわけで当日は素晴らしいハウスクラシックスとAIBAさんのライティングの下に妥当な論理的帰結としての狂喜乱舞。

    ふと気づくとiPhoneがない。この日はあまり履きなれないユルいパンツを履いており、iPhoneはその尻ポケットに入れていた。このポケットはそこまで浅いわけではなかったけれども、あまりに狂喜乱舞していたために落ちてしまったのか。実はこの日iPhoneを落としたのは二度目。しかし一度目はクラブにちゃんと届けられていたため、手元に戻ってくるのにあまり時間はかからなかった。
    こうした一度目の経験があったせいか、二度目に失くした時も「恐らくクラブに届けられているだろう」と、あまり危機感が募ることはなかった。一応クラブのスタッフの方々に落とし物がないか尋ねてみたものの、「ない」との返事。ただ、この時はまだ「まだ届いていないのだろう」くらいの気持ちでいた。
    そうこうするうちにパーティが終わり、音が止まり、照明が付き、帰宅の時間に。改めてクラブのスタッフに聞いてみるものの「届いてない」との返事。え。バーやダンスフロアの床を見て回ってみても、見当たらない。ちなみにこのiPhone、この日の時点で購入してから一週間も経っていなかったので、このタイミングで失うのは経済的なダメージがかなり大きい。少々焦りつつも、もはやそこでは打つ手がないため、仕方なく帰宅。

    帰宅してまず行ったのは、「iPhoneを探す」機能によるiPhoneの所在探知。iPhoneには「iPhoneを探す」という機能が備わっており、この機能を有効にしていれば遠隔地から「GPSによる位置情報の確認」「音を鳴らす」「紛失モードをオンにする(画面上にメッセージ表示し、操作をロック)」「データ削除」ということを行うことができる。僕のiPhoneでもこの機能は予めちゃんと有効にしておいたので、自宅から自分のiPhoneの所在を確認することができた。すると画面上に表示される位置は、「足立区入谷」。
    え?

    この時点で、僕のiPhoneは紛失した現場である代官山のクラブから誰かの手によって持ち去られたことが確定。人手を介さずiPhoneが渋谷区猿楽町から足立区入谷になんて行くわけがないし、そもそも僕がいたクラブから外に出るはずがない。
    「盗まれた……」そう確信し、冷や汗をかく。
    しかしよりによってなぜこんなところに。Google Mapの航空写真を見てみても、iPhoneの所在を表すピンが示すのはあまり人が住むような場所には見えない。ストリートビューで眺めてみても、駐車場のように見えるが、どういう建物なのかイマイチよくわからない。ピンから数メートル離れたところにはマンションらしきものもあるが、その住人だろうか……。「盗まれた」ことを前提に、色々な憶測が頭をよぎる。
    ただどんな悪人を想像しようと、今できるのは「iPhoneを探す」機能を使ってiPhoneの画面に自分の会社貸与携帯電話の番号と「この番号に連絡欲しい」旨のメッセージを表示し、さらにiPhoneの音を鳴らして今の持ち主に気づかせることくらい。これ以上はこの時点で打つ手がないため、ひとまず就寝。

    翌日、起床するとすぐiPhoneの所在を確認。まだ足立区から動いていないものの、オフラインになっている。恐らくバッテリー切れによる電源断だろう。しばらく他のことをしつつ、再度iPhoneが起動されるのを待つ。iPhoneが起動されれば位置情報がアップデートされるだろうし、音やメッセージにも気づくだろう。iPhoneを持ち去った動機が故意なのかうっかりなのか、悪意なのか他意はないのか、どちらかはわからないが、どちらにしてもいつか電源を入れるはず。その時までしばし待機か。

    待機する間、インターネットでiPhoneの盗難について情報収集。盗まれた人の立場、盗んだ人の立場の両方から。少なくとも最新のiOSで仮想移動体通信事業者と言って、携帯電話回線をNTT docomoから借り受けてそれを自社ブランドでパッケージングしなおして顧客に回線を販売する業者。つまり僕は、回線という意味ではdocomoの回線を利用しているが、回線の契約はdocomoではなくNTTコミュニケーションズと行っている。この状況下で、「通信キャリア」としてどちらを書くべきか。
    ちなみに後日OCNに問い合わせたところ、「遺失届には通信キャリアとして『OCN』と記載してください」とのことだった。ウェブサイトで調べた情報によれば、交番に携帯電話が届けられた際は通信キャリアに契約者の照会をし確認が取れた後に契約者本人に返却する、というオペレーションになるそう。通信キャリアを記載するのはこの照会先を特定するためと考えると、確かに僕が契約してもいないdocomoを通信キャリアとして届に記載しても意味が無いのかもしれない。

    交番から帰宅してから、改めてiPhoneを盗まれた人のブログを見る。そうすると、やはり皆位置情報を基本に様々な情報を集め、それを総合してiPhoneの所在を突き止めたりしている。見習わねばと思い僕も改めてもう一度Google MapのストリートビューでiPhoneの所在を確認。何かヒントは落ちていないか。
    これまでiPhoneが存在するであろう建物を表通り側からばかり見ていたけど、ふと思い立って裏側の通りから画像を確認。すると、視界に飛び込んできたのは駐車場に停められている何台ものタクシー。これ、明らかにタクシー会社だ……!
    ストリートビューの画像から確認できるタクシー会社のロゴから会社名をチェック、早速そのタクシー会社のウェブサイトを確認してみると、掲載されている加盟会社の中に、まさに「iPhoneを探す」の位置情報が指し示す住所が。これだ!!

    経緯はわからないが、僕のiPhoneはなんらかの理由でタクシー会社に遺失物として保管されている可能性が高い。つまり個人ではなく法人の管理下にある。これで転売は廃棄等の可能性は非常に小さくなったし、何よりiPhoneを回収できる期待が大きく高まった。
    この事実を発見した時は既に夜中だったため、翌朝まで待ち、その会社に電話してみる。

    僕「落し物の問い合わせでお電話しました。1月3日の早朝に忘れ物のiPhoneはありませんでしたか?」
    タクシー会社「ああ、届いてますよ。」

    キターーーーーーーーーーー!!!!!!
    念のため機種や本体色、カバーの材質や色などを確認してみたところ、確実に僕のiPhone。

    僕「では本日取りに伺います!!」
    というわけで早速その日中にその会社へ行き、そして無事自分のiPhoneを回収。紛失から実に36時間が経過していた。

    ちなみにそのタクシー会社で僕のiPhoneを受け取る手続きをした際、遺失物票のようなものにサインしたのだけど、そこには僕のiPhoneが放置された状況、つまり「いつ」「どこからどこまで」乗車した客が忘れていったかが書かれていた。それによると、このiPhoneは「1月3日の午前4時」、「代官山から自由が丘」まで乗車した客が置いていったとのこと。つまり僕のiPhoneを持ち去った誰かは、代官山のクラブで僕のiPhoneを拾った後、午前4時頃にそのクラブを後にし、そこでタクシーを拾って自由が丘まで帰宅。そしてその帰宅途中のタクシー車中で何らかの理由によりクラブで拾ったiPhoneをそのまま放置した、ということになる。自分のものと思ってうっかり拾ったものが実は自分のものではなかったことにタクシー車中で気付いたのか、はたまた悪意を持って持ち帰ったものの車中で操作できないことに気づきそのまま放置したのか、真相は定かではないけれども。
    いずれにせよタクシー車内に放置されたのは不幸中の幸いと言えそう。想定した最悪のパターンは「バラされて部品ごとに売却」だったし、もしくはタクシー車内ではなく路上に放置されればそのまま雨や車等で損壊してしまう可能性もあった。たった36時間で無傷と言っていい状態で帰ってきてくれたのは、本当に幸運としか言いようがない。

    こういう経緯で、僕の36時間に渡るiPhone紛失騒動は一件落着。
    お騒がせした皆様、捜索に協力してくださった皆様にはこの場をお借りしてお詫びと御礼を。大変申し訳ありませんでした。また、ご協力頂きありがとうございました。
    今後クラブで狂喜乱舞する時はポケットの中のものが出ないように対処した上で狂喜乱舞します。

  2. どう対処すべきか

    さて、ことの顛末は上述の通りだが、せっかくのトラブル経験なのでこの経験から得られた示唆、教訓をまとめておきたい。
    iPhone紛失というアクシデントに際して、対処は大きく「事前」と「事後」の2フェーズに分けられると思う。

    1. 事前
      まずはiPhone紛失という予期せぬアクシデントに備えて行っておくべき事前準備。この準備をしているかどうかで、紛失した時のiPhone回収の可能性や、個人情報漏洩リスクなどが変わってくる。いずれも大した手間ではないので、直ちにやっておきたいところ。

      • 「iPhoneを探す」機能を有効にする
        何はなくとも、この機能は必ず確実にしっかり念入りに有効にしておく。iPhone発見に至る最大の糸口はiPhoneの位置情報だが、この機能が有効になっていないとそもそもiPhoneの所在を確認することができなくなる。遠隔ロックなど「iPhoneを探す」が持つその他の機能ももちろんとても重要だが、位置情報を確認するために必ずこの機能は有効にしておくこと。
      • パスコードロックを有効にする
        当たり前の話だが、iPhoneはパスコードでロックしておくこと。パスコードは英字数字混在の長い文字列の方が望ましいが、数字4桁でもいいので必ずロックしておく。
        合わせて一定時間iPhoneを操作しないと自動的にロックされる設定も有効にしておいた方が吉。
      • ロック画面から機能にアクセスできないようにする
        iPhoneをパスコードロックしていても、実はロック画面から操作できる手段がまだ、残っている。「コントロールセンター」と「Siri」は、設定次第ではiPhoneをロックしていても使えてしまう。コントロールセンターは機内モードのオンオフなど操作することでオフラインでのiPhone利用を可能にしてしまう。オフラインだと「iPhoneを探す」機能を有効にしていたとしても位置情報を特定することができなくなる。またSiriは自分を含む連絡先情報等をペラペラ喋ってしまうなど、リスクが高い。このため、この2つはロック画面からでは使えないよう設定しておくこと。
    2. 事後
      次に、不幸にもiPhoneを紛失した後の対処について。

      • 電話をかける
        最も基本的な対処。自分のiPhoneを紛失したと思ったら、まずは電話をかけよう。友達やお店に電話を借りてもいいだろうし、公衆電話からでもいい。拾った人が普通の人であれば、電話に出てくれて所在等を教えてくれるかもしれない。もしくは意外にも自分のすぐそばでiPhoneが鳴るかもしれない。
      • 「iPhoneを探す」で「紛失モード」をオンにする
        電話に誰も応答しない場合、圏外等で電話が掛からない場合、自分のすぐそばで鳴っている気配もない場合は、直ちに「紛失モード」をオンにする。所有者本人であれば「紛失モード」はすぐに解除できるので、気軽に「紛失モード」にしてしまってよい。
        「紛失モード」になっていても着信はできるので、「『紛失モード』にしてから電話をかけ続ける」という対処でも問題ない。
        なお、この「紛失モード」にした瞬間、iPhoneの端末自体は遠隔ロックがかかって操作ができなくなる上、iPhoneの初期化等アクティベーションを行おうとしてもアクティベーションロックがかかって初期化自体できなくなる。これでひとまずデータの安全性は確保できたと言っていい。換言すれば、この機能ゆえに「iPhoneを探す」が持つもう一つの機能、「データ削除」は実行する必要がないとも言える。「データ削除」を実行するとiPhoneは初期化されるが、端末側の状態がどうなっていようとアクティベーションサーバ側で引き続きアクティベーションロックは有効になっているため、そのiPhoneをアクティベートすることはできないからだ。
      • 警察に届ける
        「電話をかける」「『紛失モード』をオンにする」と並行して、警察に遺失届を出しておいた方がよい。iPhoneを紛失した場所が東京都内であれば、都内の交番に行けば対応してもらえる。
        この時、iPhoneが見つかった際の連絡を受けるための電話番号が必要なので、iPhoneをなくしてしまって自分の連絡先がない、という人は家族や親しい友人の協力を得た方がいい。
        なお、警察が能動的に捜索してくれるということは基本的にないので、過度な期待はしないこと。あくまでも「どこかの交番に届いたら連絡をくれる」くらいの対応。
      • 位置情報を確認する
        上述した対処を全て行った上で、位置情報に基づいてiPhoneを独自に捜索する。オンラインである限りiPhoneの位置情報は補足することができるので、Google Map等の航空写真で確認したり、ストリートビューでその所在を確認したり、住所をGoogleで検索してみたり、位置情報を手がかりにiPhoneを探す。今回の僕のケースのように「タクシー会社」と一目瞭然に判明する場合ばかりではないと思うけれども、iPhone捜索のヒントはここに詰まってるはず。

昨今ではiCloudのサービスを使わずにiPhoneを利用するケースはほとんどないと思われるので、iPhoneの紛失によって住所録や写真等のデータが失われることはほとんどないと思います。これらはiCloud上にバックアップされているためです。従ってiPhone紛失によるダメージは単純にその端末の喪失。それは端末代金であり、紛失した端末の回収、または再購入するまでの時間。これらは決してプライスレスなものではないため実は大した損害ではないと言うこともできます。ですが、やはり紛失しないに越したことはありませんし、紛失したとしても回収できるに越したことはありません。
今回のケースで最も感動したのは、テクノロジーの進歩によって自分自身で紛失した端末の捜索ができるようになったことです。ガラケーの時代であれば、携帯電話を紛失した時にできることは「電話をかける」ことくらい。あとはお手上げで、ただただ携帯電話が出てくるのを待つばかりでした。警察や、お店の人なども他人の携帯電話を真摯に探してくれることはまずありません。それが今や携帯電話を紛失しても自分自身で探し出せる時代になりました。これはとてもすごい進歩だと思います。
この記事をお読みになっている皆さんも、もし万が一iPhoneを紛失してしまっても決して諦めないで探してみてください!

Review 2014 & Goal 2015。

皆様あけましておめでとうございます。
ブログで再三再四言及しているので読者各位におかれましてはもう飽き飽きかと思いますが、やはり2014年における自分の一番の関心事は「日本における生活の再構築」でした。うまくいった部分もうまくいかなかった部分も、うまくいったせいでうまくいかなくなった部分もありましたが、最後の最後で年末年始の連休に何も予定を入れず悶々と行く年を振り返り来る年を設計するという作業を自宅でやっていることに忸怩たる思いを抱いているのも事実であります。こうしたハイシーズンにおける魅力的な時間の過ごし方に関するベストパターンは、まだここ東京では見つかっていません。このように、まだまだ生活の再構築がやりきれていない部分、なかなか実行するには環境面で難しい部分もあるということが帰任後の生活でわかった一年でありました。

さて、2014年はその後の中長期の人生計画に向けた種まきの時期と位置付けたため、あまり昨年中に派手な動きはありませんでした。仕事面では海外駐在の時ほど歯を食いしばりながらチャレンジする日々とはかなり程遠い状態になりましたし、寝る間を惜しんでクラブにダイビングに遊びに出かけたわけでもありませんでした。その分色々なことを考え、準備し、行動し、自分を変化させようと試みた一年でした。
できることならばその種が、ポジティブな変化を伴って2015年に芽吹いてくれるといいのですが。

というわけで毎年恒例の昨年の振り返り、そして今年の目標です。


  • Review: 2014
    1. 仕事・キャリア
      1. 仕事
        目標:「言われたことも言われてないことも全部やる」というスタンスで仕事をする

        • これは達成できたのはできました。そもそも「これをやりなさい」が多くない個人事業主の集まりのようなチームだったので、下手をするとやったこと全てが「言われてないこと」的でありそれゆえに目標達成は必然であったとも言えるのですが。それでも本社事業の海外進出支援という本業をやりつつ、それ以外の業務もきっちりやったと思います。本業の方では、2〜3ヶ月程度の短期間アサインものも少なくなく、また商材や業界に関する前提知識なく新たにアサインされる案件もほどほどにありましたが、短期間で立ち上がり、論点を整理把握し、自分の役割を定義し、期間内に価値を出す、というプロセスをきっちり回せたところは頑張った部分と思います。
      2. キャリア
        目標:自分が40歳になるまでに何をしたいか考え、その実現に向けて多面待ちの状況を作る

        • 「自分が40歳になるまでに何をしたいか」についてはだいぶクリアに整理することができました。人生や死について考えさせられる機会も多かった2014年ですが、それ故に「自分に残された時間は多くないこと」を痛感し、「その多くない時間で何をしたいのか」ということを明確にできたように思います。明らかになったその思いにはかなり小物感が漂っているのですが、これが嘘偽らざる自分の気持ちなのであれば仕方ないでしょう。実現に向けての布石も打ちましたが、残念ながら多面待ちの状況にはできておらず、単純に「選択肢を複数用意した」程度です。ここは今後も考えていかねばならないところ。
      3. 語学
        目標:実践での研鑽、TOEICの受験

        • 幸い今年は海外出張に恵まれ、英語もインドネシア語も引き続き使う機会に恵まれました。インドネシア語よりも英語の方が衰えるのが早いことに驚きましたが。TOEICは4年振りに受験し、海外赴任効果もあって前回より150点ほどアップ。なによりでした。
      4. 資格
        目標:いくつかの資格を取る

        • 今年取得を計画していた資格はTOEIC、PMP、ビジネスキャリア検定、簿記の4つでした。TOEICは前回受験時のスコアの賞味期限が切れていたため、PMPは更新しないともったいないから、ビジネスキャリア検定は会社から受けなさいと言われ、簿記はジャカルタ駐在で学んだ会計の知識整理・定着のために。しかしながら結果は散々で、TOEICとPMPはシャンシャンと片付けたもののビジネスキャリア検定で大苦戦、同じ試験を2回受けて2回落ちるという自分史上前代未聞の屈辱を経験しました。ちなみにどちらのスコアも合格点に1問分足りず不合格。なんだそれ。その結果簿記試験に回す余力がなくなり、簿記は断念。来年はこの辺のリベンジを図りつつも、定期的に何か目標がある方が自分を勉強に向かわせやすいので、引き続きこういう試験もの勉強ものは人生の上にほどほどに配置していこうと思います。
      5. 趣味
        1. ブログ
          目標:今まで通りのペースで書く

          • なかなか目標達成できたとは言いにくいです。今年も結果的に規定のペースでブログ記事を執筆してきましたが、ただ記事のアップが予定期日から遅れることが度々。期日に遅れて書き上げることでなんとか規定通りの記事本数をアップしましたが、その一方で自分の目標は「規定の本数ブログ記事を書く」ではなく「規定のペースでブログ記事を書く」なわけで。そもそもなぜ投稿日を定めているのかといえば、コンスタントな記事の更新が読者獲得に必要だと思うからであり、よくある「ドバっと更新してしばらく音沙汰なし、またドバっと更新して」みたいな更新ペースになってしまうと読者に対してもいつ訪れれば新着記事があるのかわかりにくく、混乱を招くと思うが故。ですので、こういう「後から慌てて書いてアップして間に合わせる」というのはNGな手法なわけです。ここは2015年に改善すべきところ。
          • その一方で、これまでは「論理的思考の練習の場」「論旨と論の構造を明確にした文章を書く訓練の場」として利用してきたブログも、少々性格を変えざるをえない局面に来ているような気もします。これまではある種自分にとってのトレーニングだったのでノルマを課して記事執筆をしてきましたが、今後もそのスタンスでいいのかどうか考える必要がありそうです。こうした表現の場は自分に必要だと思うのでブログを潰すことはないとは思いますが、運営方法は何か変えなければいけないかもしれません。
          • 数値面で言えば、年間PVは39,320で2013年とほぼ同水準。というか毎年あまりPV数が増えておらず、一定の水準で淡々と推移している印象です。累積PVは165,000PVを越えました。トップブロガーの1日分のPVにも満たないですが、一方でこの数字は4年間ブログを続けてきたという証左であり、それ自体は評価できるのではと思います。人気のある記事も昨年から顔ぶれがあまり変わっておらず、どちらかというと実用的かつGoogle等の検索で引っかかりやすい記事が上位入りしている印象です。この辺りの定量データからもこのブログが停滞期に入りつつあることをそこはかとなく伺い知ることができます。アフィリエイト関連のマネタイズも視野に入れてPVの増加を目指すのであれば、プラットフォームの見直しやSEOの対策等をきっちりやっていく必要がありそうだが、果たしてそこまでするか。
        2. 読書
          目標:特になし

          • 読書は特に目標を定めず徒然なるままに読もうと思っていました。今年は試験勉強等に追われて無目的な読書を楽しむことができないかなと思っていたのですが、蓋を開けてみるとKindleがとても便利なのでなんだかんだ買っては読み、買っては読みした印象です。読んだ本のジャンルはあまりこれまでと代わり映えがなく、一部人文社会系に手を出したくらい。2015年は少し小説を増やしていこうかと思っています。
        3. DJ・ナイトクラビング
          目標:DJを1回する、その他ミックス制作等

          • DJは今年は木村コウさんのパーティ”HQ”にて2回ほどさせて頂きました。ただ、テクノロジーの進化に伴いDJが「ただ選曲して曲を繋いでいく」以上の役割を求められるようになった昨今、自分のDJとしての価値、それに向けたブラッシュアップの方向性はまだ見えていません。今年自分が遊びに行ったパーティの中でも、その場で曲を再構築するようなスキルフルなDJがいる一方、旧来のスタイルだが作り出すそのグルーブが依然としてカッコいい人もいるわけで。とはいえ2015年もお声がけ頂ければ精一杯がんばりますので関係各位宜しくお願い致します。
          • 上記の悩みによりミックス等も作れませんでした。アマチュアのくせにおこがましいのですが、「このミックスによって自分は何を表現したいのだろう?その表現に向けて尺、展開、使用機材はどうすべきか?」などを悶々と考えてしまうと一歩も動けなくなります。実は陰では自分用のミックスをそこそこに作ったりしていますし、新たなミックスの企画は10本くらいあります。また、幸せなことにそもそも僕は自分のDJスタイルが大好きなので、自分のミックスがどんなにダメでも問題ありません。ですが、人様に提供するにあたってはもう少しパッケージングに気を使わないと、と思ってしまいます。無邪気さが欲しい。
          • クラブは自分が想像した以上に遊びに行きました。中でも印象深かったパーティは2つ。1つは12月に行ったシンガポールの巨大ビーチフェスZoukOut。今年はEDM勢とTechno勢のバランスの取れたラインナップで、出張の合間に弾丸ツアーで楽しんできました。このオーバーグラウンドとアンダーグラウンドの対比、そしてアンダーグラウンドの中でも何人かのDJからいいインスピレーションをもらった気がします。これが上述の自分のDJにいい影響を及ぼしてくれるといいのですが。もう1つはサトシ・トミイエがホストし5月にAirで開催されたFrankie Knuckles追悼パーティ。数あるFrankie追悼パーティの中でも彼がホストするパーティはやはり思い入れが違いますし、Robert Owensの生ライブ+この日のためだけに作りなおされたTears、サトシ・トミイエ&木村コウ&ノリの3名によるプレイはファンにはたまらない一夜でした。他にもSebastian Mullaert @ ageHaやDixon @ Air、Jimpster @ Origamiあたりはとてもよかったです。来年も体力づくりをしっかりして引き続き夜のクラブ活動をがんばりたいと思います。
        4. 旅行・ダイビング
          目標:ベストエフォート

          • インドネシア駐在時代にあれだけ行きまくった旅行やダイビングは、やっぱりめっきり減りました。それでもなんだかんだで2014年はバリ島に3回、他にマレーシア、シンガポールへ旅行に。国内も札幌、山形、福岡と、結構な頻度で出かけている様子です。特に印象深かったのは3月に行ったバリ島ムンジャンガンでのダイビング。当時日本で味わっていた「日本リハビリ・生活再構築・寒さ・雪」等々の苦しみをムンジャンガンのどこまでも穏やかな海が文字通り氷解させたような、そんなイメージでした。癒されるために温泉に行くイメージで、ムンジャンガンに行ったというか。来年はどういう生活になるかまだわかりませんが、行ける機会があれば無理にでも旅行、ダイビングに行きたいと思います。
      6. 健康
        1. 運動
          目標:ランニング年間200km

          • 今年はコンスタントにジムに行き、また夏頃からジムランのみならず外ランも追加したお陰で、年間走行距離は329.3kmとなり目標を余裕で上回ることができました。運動はしているものの体重や体脂肪率が全く減らない現象がどうにも理解できませんが、運動はダイエットだけでなく体調管理や体力づくりのためにも役立っているので、このままランニングの習慣は続けていきたいです。他にも今年はジムでのマシントレーニング、サウナ&水風呂コンボなども始めてみました。お陰で、クラブで明け方まで踊っていても以前よりもスタミナが持つようになってきた気がします。不摂生のための日々の摂生。
        2. 睡眠
          目標:睡眠の質改善

          • これは今年最も達成できた項目の一つではないでしょうか。睡眠時無呼吸症候群の治療を通じて、今では以前に比べて大幅に睡眠の質が向上しました。また寝具もアップグレードして睡眠に関してはちゃんと対策を講じた分成果があった印象です。他に改善点を挙げるとするならば、それは睡眠時間と就寝時刻。活動計でモニタリングしてみたところ、僕の睡眠時間は平均して4-5時間のことが多い様子。一般的に十分な睡眠は7時間と言われているので、もう少し睡眠に割く時間を増やすべきです。そのためには就寝時刻のコントロールが必須。どうしても寝付けない日などは夜更かしをしてしまうため、すぐにベッドに入りすぐに眠れる状態を作りたいです。「寝る直前はパソコンのモニターを見ない」などといった入眠儀式は僕には無理なので、ヨガ瞑想や睡眠導入剤など無理なく試せるものを引き続き進めます。
        3. その他習慣
          • その他の健康に向けた習慣として、食生活に関するものが挙げられます。もともとダイエットは運動だけで結果を出そうとしており、食事制限をする気はありませんでした。しかしどうにも体重が減らないため、今年に入ってから渋々食事制限に手を出し始めた次第です。現在は、自宅で夕食を食べる日はできる限り野菜スープのみにするようにしています。この野菜スープ、世間では脂肪燃焼スープと呼ばれているのですが、要はスープというより大量の野菜を煮込んだもの、という感じの食べ物です。案外満腹感もあり美味しいので続けています。また朝食にはなるべくグリーンスムージーを飲むように。冬だと少し寒いので億劫になりますが。こうして自宅での食事を節制する分、外では不摂生しようと思っています。
    2. Goal: 2015
      1. 仕事・キャリア
        1. 仕事
          • 来年も引き続ききっちりやりつつも、より「自分の貢献に対する対価、価値」という側面を意識して取り組もうと思います。
        2. キャリア
          • 種が芽吹き、やがて花開き実をつける様を想像しつつ地に足つけて日々がんばります。
          • この中で資格が必要であれば適宜取りますが、資格は目的ではなく手段なので資格取得に関する明確な目標は今年は設けません。
        3. 語学
          • 英語は米英豪印星あたりのネイティブ英語に対する対応力を向上させたいです。話すよりも聞くことができないと会話が成立しないのでリスニング力を向上させたいのですが、映画を字幕なしで楽しめるようになるにはどういうトレーニングが必要なのでしょうか。
          • インドネシア語は、会話の中で気付いた単語の意味をあとで調べる、などして現在も徐々に語彙を増やすようにしています。この努力を引き続き継続していきたいです。
      2. 趣味
        1. ブログ
          • 可能であれば何らかの形でトランスフォームさせたいです。ただそれが難しければ今まで通り決められたペースでの記事更新を続けます。ネタの発掘が日々難しくなっていますが、ちゃんと世の中の事象に好奇心を持ち、自分の考えを明らかにするよう心がけていきたいと思います。
        2. DJ・ナイトクラビング
          • クラブ活動は引き続き行います。できればZoukOutやUMFなど、国内海外問わず大きなフェスには足を運びたいです。大規模フェスはEDM云々というよりもやはり非日常感があるお祭なので、やっぱり楽しいです。可能であればMiami Winter Music Conference再訪、もしくはスペインイビサ島へ。
          • DJは引き続き1回でもできれば嬉しいですが、ベストエフォートです。ただいつお声がけ頂いても大丈夫なように準備はしておきます。人様に配布できるような、楽しんで頂けるようなミックスも何か作りたいです。
        3. 旅行・ダイビング
          • 旅行は可能であればジャカルタ駐在時代にやっていたような「思いつき旅行」をもう少し増やしたいです。思いつきで急遽土日に近場の温泉に行くとか。今年も出張があるとしたら東南アジア方面が主になるとは思いますが、できればこれまで一度も足を踏み入れたことのないヨーロッパ方面にもなんとか食い込んでいきたいです。スペイン出張からイビサに寄って帰る、的な。その他インド、アフリカ、中南米なども未踏の地なので機会があれば訪れてみたいです。本当は清潔で衛生的な地域だけで生きていたいのですが、自分の幅を広げるためにインドアフリカも甘受します。
          • ダイビングは2回ほど遠征ができると嬉しいです。相変わらずのバリでも可。神津島、パラオ、セブ、慶良間あたりが今なんとなく行ってみたいと思っているところ。伊豆あたりは依然食指が動かないような気がします。
      3. 健康・生活
        1. 運動
          • 運動は引き続き年間200kmランニングが目標。週に一度のマシントレーニングも徒労感はあるものの引き続き。
          • 2014年の暮れに購入した自転車に飽きずに乗りたいです。旅行などの遠出を自転車でするつもりはありませんが、自宅から20km圏内の移動は基本自転車にします。この距離が可能なら自転車通勤も視野に入ってくるかもしれませんが、それはまだ先の話。
        2. 睡眠
          • 睡眠は課題の大半は2014年に解決してしまったので、今年は優先度を下げます。なるべく早寝早起きしましょうね、くらいが目標です。
        3. メンテナンス
          • 2014年に引き続き、2015年も病院に行きまくりたいと思います。身体のメンテナンスのためです。現在は歯医者に通って歯に関する課題は全てクリアにしようと考えています。他にもいくつか行きたいです。故障箇所があればもちろん、なくてもメンテナンスのために医者に行き、心身共にベストコンディションにしておきたいです。
        4. その他
          • 今年生活を再構築する中で思ったのは、「家事労働の大変さ」でした。掃除洗濯皿洗い等を高頻度で実施しなければ快適な居住空間を維持できないことは理解しつつも、「なぜ自分がこれだけの労働量をただの『再生産』に投下する必要があるのだろうか?」という疑問は拭えません。予算との兼ね合いもありますが、今年はこの家事労働の省力化を図っていきたいです。実現の方向性は2つ、高級家電を揃えるか、家事代行サービスを利用するかです。前者の場合はルンバ、食洗機が対象になりますが、ただルンバに風呂掃除ができるわけではないため効果は限定的です。家事代行サービスはざっと調べた限り週1回で月額15,000〜25,000円程度、ワイシャツクリーニング代もこの価格に包含できると考えると悪くない選択肢かもしれません。この辺の検討、トライアルを2015年はやっていきたいです。

この目標設定の習慣自体は、もともと1年間という期限付きでインドネシア駐在が決まった際、その短い期間を無駄にしないよう始めたものです。当時は自分に課されたミッションがオンでもオフでも比較的はっきりと見えていたため、目標設定もし易い部分がありましたが、日本に帰任して以降は少し惰性で目標設定をしてしまっている印象があります。もしかすると目標を設定すること自体にただ飽きてきてるのかもしれませんが。
一方で、この目標設定の習慣ももう4年ほど続けています。この習慣によってある程度の成果が出てきていることも事実ですが、その一方で自分の人生、生活が「極端な合理主義、効率主義」に振れてきているというのも昨今感じる弊害です。行動計画を立てることは重要ですが、そうすると計画外の出来事に対する柔軟性も損なわれます。
ここのバランスをどう取るかが僕にとって2015年最大の課題かもしれません。
皆様本年も何卒宜しくお願い致します。

ベストトラック2014。

久々に日本に帰ってきて日本で生活したこの年、自分のライフスタイルが住環境の変化及び加齢に伴いどう変わるのか、という点に戦々恐々としていた一年でした。しかし蓋を開けてみると予め想像していたよりも案外僕のナイトクラブ行動力は衰えておらず、安心できた一年でした。突発的な海外出張があったりそもそもこんな僕にオファーをくれるような酔狂な人がどんどん減ってきているためDJする機会は少なくなりましたが、それでも相変わらずのBeatport巡りでDJ用トラックは収集しつつ、それ以外にもかつての自分であれば聞かなかったようなジャンルにも手を出してみた一年でした。
というわけで、いつの間にか毎月のディスクレビューをほとんど書かなくなった罪滅ぼしとして、今年の個人的ベストトラック達をご紹介したいと思います。

  1. Pharrell Williams / “Know Who You Are”
    恐らく自分が持っている全ジャンルの楽曲を総合して2014年最も聴いたと思われるのがこの曲。昨今は加齢に伴い僕がエンジョイできる音楽のジャンルが広がってきたので、なるべくルーチンのBeatport巡りでは見つけられない曲を聴くようにしてみたのですが、これもその中の一つ。”Happy”の世界的ヒットにあやかり自分もHappyになりたいと思い藁にもすがる思いで買ったこのアルバム、気づくと”Happy”ではなくこの曲が一番のお気に入りになっていました。恐らくこれは「おれも誰かに『あなたのことはわかってるから』なんて言われたいなあ」という自分の暗い承認欲求の表れだと思います。ちなみにもちろん”Happy”それ自体も素晴らしかったのですが、Soundcloudに雨後の筍のようにアップされていた”Happy”の非公式リミックスの中にもステキなものがいくつか紛れていました。最も好きだったのが”Happy (NEUS Remix)”。これはなんていうジャンルなのだかよくわかりませんが、カッコいいです。

    https://soundcloud.com/neus/pharrell-williams-happy-neus
  2. Michael Jackson feat. Justin Timberlake / “Love Never Felt So Good (DM-FK Classic Tribute Mix)”
    数々の先人偉人たちが惜しまれつつも天に召された2014年、クラブミュージックファンにとって最もショックだったのが”Godfather of House”ことFrankie Knucklesの逝去でしょう。数々のDJ、プロデューサー、そしてファンたちが彼の氏を悼みましたが、中でも最も悼んだのがDef Mix Productionsの盟友David Moralesだったと思います。本作は、そんなDavid MoralesがFrankieの死を悼んでFrankie的作風で作り上げた渾身のリミックス。その題材となったのは2009年にこの世を去ったMichael Jacksonが2014年にリリースした新曲。奇しくもMichaelに影響を受けたプロデューサーたちが復活させたMichaelの楽曲を、Frankieの死を悼むDavidがリミックスするというこの作品は、偉大なミュージシャンはその死後もなお人々に影響を及ぼし続ける様を見せつけているようでなんだかとても感慨深いです。ちなみにMichael Jacksonのアルバム”Xcape”に収録されている”Love Never Felt So Good”の色々なバージョンの中でも最も素晴らしいのは、作曲者Paul AnkaのピアノをバックにMichaelがソロで歌うOriginal Version。穏やかで多幸感溢れる素晴らしい一曲です。

  3. Sailor & I / “Turn Around (Ame Remix)”
    ポップミュージックがNo.1とNo.2を締めたところでようやくここでクラブミュージックをピックアップ。今年僕が一番聴いたクラブミュージックはやはりこれ。Sailor & Iと言えば2012年にリリースされた”Tough Love”のAril Brikhaのリミックスが尋常でなく素晴らしかったことが記憶に新しいですが、それに匹敵する素晴らしい楽曲が今年も、という感じです。今回リミックスを担当したのはInnervisionsからの刺客Ame。全体で8分ほどのランニングタイムのうち、前半4分はキックなしでボーカルを聴かせる「聴く」ためのトラック。DJとして現場から離れているがゆえの感覚の変質かもしれませんが、やはり印象に残る曲、好きになる曲はダンストラックとして機能して踊れる曲よりも美しいメロディを堪能することができる曲。中でも本作はボーカルもリミックスも素晴らしくって、本当にこれは何度も聴いたし何度も歌いました。確かクラブで聴いたことは一度もありませんでしたが。
  4. Herbert / “One Two Three”
    恥ずかしながらMatthew Herbertという人の存在を認識したのは今年でして、遅きに失しながらも2001年にリリースされた”Bodily Functions”を昨年あたりに初めて聴いて悶絶しつつも10年以上前にリリースされたトラックがこうも新鮮さを失わないことがあり得るのかと驚愕したのであります。というか10年前の自分ではちょっと理解できない類の楽曲かもしれないので、2001年にそのリリースを知っていても聴いていなかったかもしれません。いずれにせよ、そんなわけで今年はMatthew Herbertや、DJ Koze、Robag Wruhmeあたりを熱心にウォッチしていたわけですが(その割につい先日のRobag Wruhme @ Origamiはパスしてしまいましたが)、その中でも素晴らしかったのがこの”One Two Three”。Rahelさんという方のボーカルがとてつもなく素晴らしく映えるのもさることながら、なんだかよくわからない有機的な音色が折重なりつつも異常なまでに美しい世界を展開するHerbertの才能にはまさにぐうの音も出ません。
  5. Blue Mar Ten / “Somewhere (Frederic Robinson Remix)”
    ある年に聴いた曲を振り返るとその年の自分の精神状態が手に取るようにわかる気がします。今年はどちらかというとキレイな曲、ほんわかした曲、でも少し哀愁な曲を好む傾向が強く、そこから考えると要するになんか色々辛くって必死に癒しを求めてたんだなあとなんとなく解釈できるわけです。そんな自分にとっての素晴らしい出会いはFrederic Robinsonとのそれだったわけで。どういう人かは全く知らないのですが、一応Drum & Bass界隈の人の様子。しかしDrum & Bassもビートを半分にすればエレクトロニカと言えないこともないわけで、僕もエレクトロニカ的に聴いております。もう少しテンションがアガる感じのヤツだとFred V & Grafix(この人たちも素晴らしいアゲアゲDrum & Bassを作る人たちですねえ)の”Major Happy (Frederic Robinson Remix)”も素晴らしい感じ。そしてもう少し哀しい感じのヤツだとFrederic Robnson / “Mixed Signals (Synkro Remix)”あたりも素晴らし過ぎてヨダレが止まりません。部屋の明かりを全て消して部屋の隅に体育座りをしながら聴きましょう。


  6. Billon feat. Maxine Ashley / “Special (Nu:Tone Remix)”
    Frederic Robinson以外のDrum & Bassはというと相変わらずHospital Recordings系のナイスな楽曲を聴くことが多かったです。Drum & Bassというジャンル自体はハウスミュージックと同じでビートの様式に定義されるジャンルであって、それ故他の色んなジャンルを包含できるのが特長ですが、今年は世界的なEDMの盛り上がりを受けてDrum & BassもEDM的な楽曲が多いような印象、特にDanny ByrdやRameses Bあたりの楽曲はEDM的でありながら多彩で楽しめました。相変わらずこのBPMでどう踊ればいいのかわかりませんが、元気な時はこういうアゲアゲ且つアゲな楽曲も心地よい感じ。その一方でNu:Tone君は少し生音っぽい、ソウルフルなトラックを作るのが上手な印象で、今年のD&B代表として選んだこの曲もその一つ。耳に優しい生音っぽいリズムトラック、そして少しIndiaを彷彿させるソウルフルなボーカルと、Masters At Work好きには好まれそうなナイスなトラックです。
  7. Dubfire feat. Miss Kitten / “Exit”
    今年も相変わらずクラブには色々行くものの、同じジャンルを好む人どころかクラブに行く人間も周りからどんどんいなくなっている今日この頃、もはやageHaシャトルに一人で乗ろうがZoukOutに一人で行こうがあまり気にならなくなってきました。そんなクラブ通いの中で今年感じたのが、テクノハウス界隈のクラブミュージックが「オーバーグラウンド」と「アンダーグラウンド」の2つのジャンルに収斂してきていること。昔はディープハウスとかプログレッシブハウスとか色々ありましたが、今はこの2つしかありません。前者はEDMを代表とするフェス向け音楽で、トランスとかダブステップとかトラップもここに含まれます。このジャンルのアーティストによるパフォーマンスは既にDJではなくライブで、それを楽しむ場ももはやクラブではなくライブ会場です。後者はディープハウスからテックハウス、テクノなどを包含するジャンルで、このジャンルのパフォーマンスはどこまでいってもDJ。しかしもはやRichie HawtinとDubfireと木村コウさんとQheyさんが同じ場所にいると言っても過言ではないほどジャンルの収斂が進んでいる。というわけで「アンダーグラウンド」側の代表曲がこれ。Dubfireはシンガポールで開催されたアジア最大級のビーチフェスZoukOutでもこの楽曲をプレイしていたのですが、首を振り過ぎて筋肉痛になるくらいのカッコよさ。
  8. Kevin McKay / “Everythings A Dream”
    アンダーグラウンド側でもう一人注目アーティストを挙げるとすれば何を隠そうMaya Jane Coles。この人は既に2012年頃の段階でブレイクしていたと思いますが、何分僕のリスニング傾向が保守的なもので最新のトレンドをキャッチアップするのになかなか時間がかかってしまいます。UK出身の若い女性DJである彼女はもちろんアンダーグラウンド側の住人なのですが、どちらかというと多くのアンダーグラウンド側DJがRichieやDubfireに代表されるように疾走するベースラインでぐいぐい持っていくテクノに傾倒する一方、彼女はハウス魂をきっちり維持しているのが特色のように感じています。2日間に渡って開催されたシンガポールのZoukOutでも、Richie Hawtin、Dubfire、Nina Kravizなど錚々たる面々が顔を揃えたサブステージで最も素晴らしいパフォーマンスを見せたのが彼女。(逆にダメだったのが出だしをトチッたNina Kraviz。)その翌週WOMBでもプレイしたので確認のために行きましたが、やっぱり素晴らしいプレイでした。そんなMJC、自身もアーティストアルバムのリリース等もしていますが、「彼女の楽曲」として一番印象に残っているのがZoukOutでも12月のWOMBでもプレイしたこの楽曲。自宅で聴いてもカッコいいこのベースラインがクラブでは凶器に変わります。
  9. Rauwkost / “Feelin Good”
    Maya Jane Coles体験により奇しくも自分の音楽の好みを再確認するに至ったわけですが、その好みというのが「美しくて」「哀愁で」「そんなにベースでグイグイ引っ張る感じじゃなくって」「ハウス魂があって」みたいなところでして。今のところこの感覚にぴったりハマるのがMaya Jane Colesであり、依然僕の中ではスーパーヒーローのSasha。このトラックはそんなSashaも2014年暮れにヘビープレイしているトラックで、ニューディスコっぽさをのぞかせながらもあまり黒くなりすぎずに淡々と展開していく様がとてもお気に入りです。Sashaの好むトラックにはこういう「キックとハットがはっきりしてる感じ」の曲が多いように思うのですが、それ系だと最近はDeaf & Pillowというアーティストがお気に入り。あまり展開がない淡々とした楽曲を作ることが多い人達ですが、Fran Von Vie feat. Cio May / “Lonely Nights (Deaf Pillow Remix)”あたりはそういう淡々とした感じが逆にかっこ良かったりします。

    https://soundcloud.com/deafpillow/fran-von-vie-lonely-nights-feat-cio-may-deaf-pillow-remix
  10. Zedd feat. Matthew Koma & Miriam Bryant / “Find You (Exige Piano & Launchpad Cover)”
  11. そんなアンダーグラウンド勢に対して、オーバーグラウンド側の音楽シーンは拡大の一途を辿っており、超大規模フェスUltra Music Festivalがついに日本に上陸したのも2014年のビッグニュースの一つに挙げられると思います。これだけ大規模なフェスの興行が日本で成功するのはそれはそれで素晴らしいことだと思いますが、やはり僕が違和感を感じたのは「これはもはやクラブカルチャーではない」という点。いや、単純に気分の問題で、ライブに行ったと思えば違和感はないと思うんですが、やはりクラブに行くつもりでフェスに殴り込むと「あれ、そういう感じなの?」と一抹の違和感を感じ、有名な曲がかかる度に万単位のオーディエンスが合唱する様子に疎外感を禁じ得ません。というわけでオーバーグラウンドカルチャーに自分の居場所がないことを痛感するのですが、しかしそれはオーバーグラウンド側のトラックが全て肌に合わない、ということを意味するわけではなく。やっぱりいい曲はいい曲であり、中でもZeddくんの曲は素晴らしいダンス歌謡曲として成立していると思います。この曲はそんなZeddくんの比較的新しめのヒット曲”Find You”をExigeという人がカバーしたもの。イントロのピアノソロから中盤でEDMに展開する様子が天才的。PianoとLaunchpadを演奏している様子は単純に見ていて楽しいので是非Youtubeでチェックを。

「他ジャンルにも手を出した」と言っておきながらこのランキングに挙がっている楽曲のジャンルがあんまり代わり映えしないのは、僕の他ジャンル審美眼がまだまだ甘いからだと思います。ただ、引き続きこうして音楽に興味を持ち続けられていることは幸せですし、それが広がっていることも幸せです。来年も貪欲に音楽を聴いていこうと思います。

ベストバイ2014。

2014年を振り返ってみると、昨年11月の海外赴任からの帰国以降、自分の生活を再構築する、組み上げることに注力した一年だったように思います。必要最低限のアイテムしか持って行かなかった海外赴任の2年半、何の支障もなく生活できた経験から、それまで自分が所有していたアイテムのほとんどは不要だったのではないか、ということを思うようになりました。というわけで、帰国に伴い自分の生活に本当に必要なものを吟味し、不要なものを処分し、そして必要な物を買う、そんな形で自分の生活の再構築に取り組みました。
当然この過程で色々なものを購入したのですが、その中でも「これは買ってよかった!」というものがいくつかありましたので、ここではそれらのアイテムをご紹介したいと思います。

  1. Ergohumanのイス
    今年の人生のテーマ、目標の一つは「健康」でした。そして「健康」というテーマにおける重要な懸案の一つは腰痛でした。会社はもちろんですが、僕は家でも自宅デスクのパソコンの前にずっと座っているタイプの人間です。寝ている時以外の時間の大半をデスクの前のイスに腰掛けて過ごします。これだけ長い時間を過ごしているイスの上、このイスに座る際の姿勢がよくなければ、必然的に身体の色々なところが悲鳴を上げてくる。「帰国したらいいイスを買ってこの課題をなんとかせねば」これは帰国するかなり前から考えていたことでした。
    製品選定にあたってまず候補に上がったのはオフィスチェアの定番中の定番アーロンチェアでしたが、「非常に高価だったこと」そして「ヘッドレストがないこと」という理由から却下、他の製品をウェブサイトで調べ、実際に展示してある店舗に試しに行った末、最終的に決めたのがこのErgohumanでした。
    このイスの最大の特徴はランバーサポート、つまり腰当ての部分で、この部分がかなり特徴的に張り出しています。イス選びの基準として「イスに座っている間はなるべく良い姿勢を自然にキープできること」、「良い姿勢をキープすることを自分に思い出させてくれること」、そして「腰痛が軽減されること」という3点を念頭に置いていた僕にとっては、このランバーサポートはとても魅力的でした。実際試しに座ってみた際にもその「グッ」と来るフィット感はかなりナイス。他にもヘッドレストがあるとか、オットマンが付けられるとか、なんだか見た目がカッコいいとか、車輪がウレタンでフローリングを傷つけないとか、この手のイスにしては値段がそこそこリーズナブルとか、そんな理由を総合してこれに決めました。
    結論としては、このイスの購入は大正解でした。相変わらず四六時中パソコンとにらめっこする生活ですが、このイスのお陰でとても身体がラクになりました。正直オットマンはほとんど使っていませんが、あったらあったで快適です。もしかするとアーロンチェアを始めとする他のイスの方がいいかもしれませんが、そんなこと言い出したらキリがありません。というわけでErgohumanが文句なしの今年のベストバイです。
    [amazonjs asin=”B005FIJ1SY” locale=”JP” title=”オフィスチェア Ergohuman エルゴヒューマンプロ ヘッドレスト付き EHP-LPL オットマン内蔵 GY(KM-10) EHP-LPL”]
  2. ScanSnapのスキャナ
    冒頭で述べた生活の再構築をする上で不可欠だったのは「物理媒体のデジタル化」でした。僕の家の中にはCDやレコード、本などが大量にありかなりのスペースを占拠していたこと、またそれらに加えて数年間の一人暮らしの間に溜まっていったフライヤーのコレクションや年賀状、写真やなんらかの申込書、保証書なども収納場所や景観で頭を悩ませる材料の一つでした。CDはリッピングしてバックアップして全て処分、レコードは一部の貴重なもの以外は必要な物のみCDやMP3などデジタルバージョンを再購入して処分、本は絶対にもう一度読み返すもの以外処分し、なんとか片が付きました。しかし問題は小物書類たち。デジタル化するにはスキャナ等必要だがスキャナ自体がかさばるようだと本末転倒。
    そんな悩みに対する解が、ScanSnap S1100でした。購入に際しては上位機種であるS1300とこれのどちらを買おうか悩みましたが、「生活におけるスキャンの頻度はそう高くないはずであること」「できるだけコンパクトな機材が望ましいこと」という理由からS1100に決定。結局当初不安に思っていた処理速度の問題等は一切なく、非常に満足しています。もちろん書籍を自分で電子化したり、大量の紙をスキャンするような用途ではS1100は役不足ですが、日常生活で時々生じるちょっとした書類をスキャンするという用途には十分なスペックです。連続読み取りもできるし、出力フォーマットや圧縮率もある程度柔軟に設定できます。なによりも期待が非常にコンパクトであるため収納時に全然場所を取りません。使う時だけさっと取り出して使い終わったらさっとしまう、そんな一連のオペレーションが非常にラク。依然としてインターネットプロバイダや源泉徴収票などが紙でしか発行されないこと自体に疑問を抱きつつも、それらを片っ端からスキャンして紙は捨てていく、という習慣は予想以上に家をすっきりさせてくれました。ちなみに今買うならS1100ではなく、WiFi接続機能のついたiX100の方がオススメです。
    [amazonjs asin=”B004COKSSE” locale=”JP” title=”FUJITSU ScanSnap S1100 FI-S1100″]
  3. マウスピース
    今年のテーマは「健康」であることは先程も述べた通りですが、そのうち腰痛以外のもう一つの懸案は「睡眠」でした。もともと寝起き、寝覚めが良くないタイプでしたし、「いびきがうるさい」「寝ている間呼吸が止まってる」などの指摘は大学生の頃から何度となく受けていました。「もしかすると自分は睡眠時無呼吸症候群かもしれない。だとするとそれが治療できればより質の高い睡眠が可能になり日々の行動力が上がるのでは!?」、そんな期待を抱いて日本に帰国後しばらく経ってから病院に行きました。
    簡易検査や宿泊検査を経て、出た診断は「軽度だが睡眠時無呼吸症候群」とのこと。「ほらみろ!やっぱりそうだった!そうとわかれば治療だ!」そう思ったのも束の間、医者に言われたセリフは「ただ、この病気、まだ根本的な解決法がないんですよねえ」。僕の場合、気道の太さが平均の半分以下しかないらしく、そのため仰向けで寝ていると気道がふさがりやすいとのこと。それを広げるための手段は、「1)特殊な器具で睡眠中常に風を送り込んで喉を広げる」、「2)喉を切開して物理的に広げる」、「3)マウスピースを装着して下顎を出す形で固定して寝ることで気道を広げる」、の3つ。症状が軽度な僕には取りうる選択肢は3)だけです。
    というわけで、「これから一生マウスピースを装着して寝なければならない」という十字架の重さを感じつつもマウスピースを歯科で作成してきました。それを使って早速就寝してみたところ……スゴい効果でした。寝覚めすっきり!!今までの睡眠がなんだったのかというくらいすっきり。ただの感覚値、プラシーボ的な何かかとも思いましたが(というかプラシーボでもそういう感覚があれば御の字ですが)、活動計で計測した睡眠状態を見ても深い眠りの時間がはっきりと増えていました。
    これは本当に素晴らしい変化でした。唯一の難点は、先述の通り一生睡眠時にマウスピースを装着しなければならないこと、そしてそのマウスピース洗浄のために入れ歯洗浄剤を一生買い続けなければならないことです。でもそんなの気にならないくらい素晴らしい。現在睡眠時無呼吸症候群の疑いがある人はすぐに病院で検査してもらった方がいいです。適切な対処をすると改善しますよ!
    [amazonjs asin=”B000FQUH4S” locale=”JP” title=”入れ歯洗浄剤 ピカ 28錠+4包”]
  4. ウールベッドパッド
    睡眠の質向上に向けては、睡眠時無呼吸症候群の治療以外のアプローチも進めていました。それが「ベッドの改善」。
    僕の睡眠の質が低い理由の一つはこれまで安いベッドに寝ていて腰が痛くなったりするからでは、逆にいい寝具を買えば素晴らしい寝心地が得られて睡眠の質が改善するのではないか。そんな淡い期待を胸に、ベッドの新調を計画しました。ベッドの新調を考える時にまず思い浮かぶのがマットレスです。まずは奮発してこれをいいものにしてみました。しかし、なんだかあんまり変わらない気が。値段だけで言えばそれまで使っていた先代のマットレスとは比べ物にならないくらい高いのですが、寝てみた時の違いがイマイチよくわからない。というか硬い。マットレス購入時にお店の人に言われた「マットレスが柔らかすぎると腰が沈んで身体が曲がり、腰が痛くなる」という説明を信じて硬めにしてみましたが、それにしても硬い。その一方で、出張先のホテル等のベッドはフッカフカ。ベッドも枕もフッカフカ。快適。それなのに腰痛などはなし。「なんだやっぱり柔らかくていいんじゃないか!」と思いつつ、どうにかマットレスを変えずにベッドをフカフカにできる手段を探すようになりました。
    マットレスの上に敷く何かとしてテンピュールのマットレスパッドエアウィーヴなども検討してみましたが、最終的に辿り着いたのは何の変哲もないただのウールのベッドパッド。正直言えばもう少し厚みがあってフカフカ感があれば言うことなしですが、ちゃんとベッドパッドとしての吸汗機能を果たしつつ洗濯機丸洗い可能でこれだけフカフカしてれば全然OK。このベッドパッドのお陰で就寝するのがとても楽しみになりました。
    ちなみに枕についても色々検討しました。一時期はオーダーメード枕とかそういうのも考えましたが、今のところベストなソリューションは「フカフカ羽根まくら2個」です。ポイントは「2個」というところ。一般的にまくらは、後頭部ー首ー肩のカーブにまくらの高さがフィットすること、そしてそれが仰向けでも横向きでもフィットすることがよしとされています。しかし、正直自分にとってのベストまくらコンディションは、仰向け横向きといった体勢のみならずその日の調子によっても変わるように思います。つまり厳密に調整したオーダーメードまくらも、フィットする日もあればしない日もあるんじゃないかと。これを解決するために必要なのは「日々自分で柔軟に調整できること」であり、そのためのベストなソリューションが「まくら2個」でした。まくらが2個あれば、ある日は1個だけ使ってみたり、ある日は2個重ねてみたり、その重ね方をちょっと変えてみたり、片方を抱きまくらにしたり、などなどその日の気分で様々なバリエーションを楽しむことができます。これはまくらが2個あればできるので、高いオーダーメードまくらを買う必要もありません。まあまあの値段の羽根まくらにしておけばフカフカでとても快適。この方法、非常にオススメです。
    [amazonjs asin=”B00LAPJD0C” locale=”JP” title=”西川産業 抗菌防臭加工付 ウール ウォッシャブルベッドパッド (セミダブル) CNF0751752-BE CNI0601752″]
  5. 電動歯ブラシ
    腰痛、睡眠に続くもう一つの健康テーマ、それは歯でした。歯、これまでの人生ではあまり重要視していませんでしたが、人の印象における歯の影響は結構大きいこと、また将来的な歯の健康を考え、歯もちゃんとケアしていくべきと考え始めました。海外駐在していた頃はなかなか満足に歯医者に行くことができなかったので日本に帰任してから行き始めましたが、そこで学ぶのは日々のブラッシングの重要性と難しさ。ブラッシングの重要性はもちろん承知していますが、ブラッシングの仕方は角度や力加減など結構難しい。念入りにやるとあっという間に時間が経ってしまいます。この作業をどうにか省力化できないか、そんな思いで電動歯ブラシを買うことにしました。
    実は僕、大昔にブラウンの電動歯ブラシを使ったことがありました。しかし当時はブラッシングが劇的に改善された感覚もないまま交換ブラシの出費がかさみ、いつの間にか使わなくなっていました。そんな前回の経験、また歯医者の受付にいつもある広告ディスプレイを見て、今回はフィリップスのソニッケアーを使ってみることに。
    結果としては、買って非常によかったと思ってます。フィリップスがウェブサイトで謳っている音波水流云々で歯間云々というのは全く実感できず歯間はやはりフロス等でケアする必要がありますが、それ以外の部分は非常にラクにしっかりブラッシングをすることができている印象です。確かに交換ブラシが高いという課題は依然残っていますが、引き続き飽きずにむしろ楽しんで日々歯磨きすることができています。
    さらに、僕が買ったモデルはブラシを付属のグラスに立てかけておくだけで自動的に充電完了。これ、地味ですがめちゃくちゃラクです。加えてこのモデルに付属しているトラベルケースも超便利。僕みたいに出張が多い人間にとっては出張に持っていくようのケースが最初からあるというのは非常にありがたいことですし、しかもこのケースにmini USBケーブルを繋げることでケース自体が充電器になる。これも非常に便利です。
    なお、電動歯ブラシ以外では今のところKISS YOUの歯ブラシがベストなように思います。一時期怪しい中吊り広告等で宣伝していましたが、半信半疑で使ってみたところ歯垢の落ち具合が半端ない感じでした。ブラシもオーソドックスな形ですし、なかなかよいと思います。
    [amazonjs asin=”B00N5EMWJK” locale=”JP” title=”ソニッケアー 電動歯ブラシ(ホワイト)PHILIPS sonicare ダイヤモンドクリーン HX9303/06″]
  6. 野菜水切り器
    何の変哲もないアイテムです。今年のベストバイを列挙しているとそのほとんどが健康関連だったことに自分でも驚きを隠せないのですが、これもその一つ。それだけ今年は健康のことを考えて生きたということでしょうか。
    日本に帰ってきてからはなるべく健康&ダイエットのために野菜を摂取しよう、野菜の摂取量を増やそうと奮闘していました。この歳になってようやく「サラダはとても簡単に作れる。レタスをちぎって油と酢で和えたら完了。」ということに気づき、サラダを毎食作るようになったのですが、毎回フラストレーションを感じていたのが野菜の水切り。水切りが充分でないとドレッシングが薄くなりますし、しっかり水切りしようとすると当時の手持ちの道具ではキッチンペーパーでしっかり拭くくらいしかできない。しかしそれは面倒。野菜水切り器を買おうとも思ったのですが、如何せんかさばって収納に一手間かかりそうです。余計なアイテムは増やしたくない、でも野菜の水はしっかり切りたい。そんな葛藤を3ヶ月ほど続けた挙句、ある日衝動的に買ってしまいました。
    今では本当に買ってよかったと思いますし、思いの外活躍しています。ほぼ野菜の水切りという単一の目的にしか使えないのですが、しかしそれ故に水切りがめちゃくちゃラク&早い!!昨今サラダ作りは面倒になって頻度が減ってきましたが、調理や下ごしらえのシチュエーションでこの水切り器は大活躍です。特によく使うのが小松菜の処理。スーパーで買ってくる小松菜は時々土付きなので洗って切ってからジップロック等に入れて冷凍保存するのが日々のオペレーションなのですが、ここで洗った後の水切りを十分にしないまま冷凍すると、小松菜が塊になってしまいます。水切り器でしっかり水を切るとさらりと剥がれ、適量を料理に使うことが可能に。
    ちなみに僕が買ったのはこの水切り器で、大きな特徴は内部のザルを回転させるためのハンドルが収納可能であること。これ、とても地味ですが僕のように狭い家に住んでる人間にとってはこういう部分が収納をラクにしてくれるのでありがたいです。
    [amazonjs asin=”B009KCFHAC” locale=”JP” title=”OXO クリアサラダスピナー 小 1351680″]
  7. iPhone 6
    最後のベストバイはiPhoneです。
    もともとiPhone 5Sにはあまり不満がなかったですし、iPhone 6 plusはおろかiPhone 6の大きさにも恐れをなしていたので当面買い替えは控えようかと思っていたのですが、iPhone 5Sのバッテリーがなんだか雲行き怪しくなってきたこと、そしてやっぱり街中で見かけると羨ましくなってしまうことから、購入を決意。今年は今まで契約を維持していたSoftbank回線を満を持して解約し、MVNOに一本化したことで通信費の削減を更に図ることができた、という点も「よし、買っちまえ」と思った理由の一つです。
    というわけでiPhone 6、まだその大きさに全く慣れず、端末を触る度に「デカっ!」と思う日々ですが、なんだかんだパワーアップしたその処理性能、バッテリー、そして画面の拡大に伴う視認性の工場は素晴らしいです。用がなくてもなんとなく触ってしまいます。
    ちなみに僕が使っているのはiPhone 6のSIMフリーモデル、且つ海外のモデルです。先述の通りOCNやビックカメラなどMVNOと呼ばれる事業体のSIMカードを使うためにはSIMフリーモデルであることが必要です。(厳密にはdocomo端末であればOCNなどは使えるようですが)SIMフリーモデルは端末購入時に販売奨励金が付かないため、docomoやSoftbankの2年契約前提で端末を購入する時に比べて端末価格が非常に高いですが、その一方で月々の通信費が1,000円前後に抑えられるのが大きな魅力。僕は以前は月額8,000円程度をSoftbankに支払っていましたが、今は1,000円程度なので、単純計算で月々7,000円節約できていることになります。つまり1年で84,000円。このため高い端末代なんてへっちゃらなのです。iPhone 6 SIMフリーの16GBのモデルは75,800円なので、1年で余裕で元が取れます。
    また海外モデルのiPhoneを買う理由は、カメラのシャッター音です。これまでの日本の行政の対応から、日本で発売される携帯はiPhoneであっても基本的にカメラのシャッター音を消すことはできません。サイレントモードでもです。その一方で、犯罪目的じゃない場合でもシャッター音なしで写真を撮りたいシチュエーションは少なくありません。ちょっといいレストランで料理を撮りたいとか、仕事のために見学に行ったお店の業務を撮りたいとか。こういう時に派手なシャッター音が鳴るのは非常にきまりの悪い思いをします。もちろんサードパーティ製のカメラアプリであればシャッター音を消すこともできますが、ロック画面からダイレクトに起動ができませんし、面倒です。このためシャッター音が消せる海外モデルの方がオススメということになります。
    [amazonjs asin=”B00EQ12CPU” locale=”JP” title=”OCN モバイル ONE ナノSIM 月額900円(税抜)~”]

今年のベストバイを振り返ってみて面白かったのは、自分の今年の目標、テーマに沿った購買が予想外に多かった、ということでした。
もしかしたら人は一般的に普段からそういう購買をしているのかもしれませんし、僕の中でも2014年だけが特殊なケースだったのかもしれません。ただなんとなく、購買行動に一貫性があると「無駄遣いしてしまったんじゃ?」という不安を隅においやることができます。恐らく厳密に自分の購買行動の棚卸しをするのであれば「ワーストバイ」も精査すべきでしょうが、そこまでは面倒なのでやりません。すぐにいくつかのアイテムは頭に思い浮かびますが。
こういう切り口で一年を振り返ってみるのも面白いですね。

ピクサー流 想像するちから (Ed Catmull)

インドネシアに駐在していた時、会社を一から作るという経験をしました。
社員を雇い、ルールを作り、オフィスを設え、業務を回す。社員数がまだ10人に見たなかった時は、会社経営もそこまで大変ではありませんでした。お互いがお互いのことをよく知っていましたし、会社の中で起きていることはほぼ全て把握することができていました。しかし次第に社員数が増えてくると、色々なものが段々見えなくなってくる。社員が経営陣に対して抱いているちょっとした不満や諍い、社員がどういう気持ちで日々の業務に取り組んでいるか、配置についてどう感じているのか。そしてどういう組織にすべきかどんどんわからなくなってくる。どうすれば組織を効率的に運営できるのか、どうすれば社員も会社も成長することができるのか、そのためにはどういう組織が最適なのか。
いくら小さな組織であっても、一介のヒラ社員がウンウン考えたところで組織運営はそううまくいくものではありませんでした。日本に帰任してもまだなお、時折僕がしたことを評価する声も、批判する声も聞こえてきます。

しかし、僕が奮闘しようと諦めようと、卓越した企業は卓越した組織から生まれます。
ここで言う組織とは、単純に組織構造のことのみを指すのではなく、それを包含する人事考課制度やさらには企業文化をも包含する概念。人々がどういう価値観を大切にし、何に情熱を注ぎ、それによってどういう成果を上げるか。組織を作り上げる仕事において自分に何が足りなかったのか、当時はがむしゃらに走ることで精一杯だったためにそれは全く見えなかったし、帰任後の自分のマネジメントスタイル、つまり権限移譲の程度や意思決定の品質についてばかり考えてしまい、組織については見えていませんでした。

この本を読んだことで、そのヒントが見えたような気がしました。

本書は「トイ・ストーリー」などのヒット作でお馴染みのアニメーションスタジオ、ピクサーの社長であるエド・キャットムルの著作。ピクサーはもともとジョージ・ルーカスの会社であるルーカス・フィルム社のアニメーション部門がスピンアウトし、当時アップル・コンピュータを追い出されたスティーブ・ジョブズによって買収されたことで成立した会社です。アップルが好きな僕にとって本書を手にとった理由は「スティーブ・ジョブズに関する興味深いエピソードが読めたらいいな」と程度の期待でしたし、また書いてある内容も「クリエイティブなアニメーターの仕事術」程度のものだろうと思っていました。

しかし、蓋を開けてみると、これは徹頭徹尾マネジメントの本でした。

エド・キャットムル自身も、もともとはディズニーに憧れてアニメーターを志望していました。その夢を叶えるためにコンピュータグラフィックスを学び、3DCGレンダリングソフトウェアの開発等の成果を残しています。自身もそうしたプレイヤーとしてのバックグラウンドを持っているにもかかわらず、彼のキャリアはニューヨーク工科大学のコンピュータグラフィックスラボの所長になって以降一貫してマネジメントの職務に注力してきました。本書に書いてあるのは、当初僕が期待していたような「ちょっとした仕事術」とか「スティーブ・ジョブズ面白エピソード」なんてものではなく、そんなエドがニューヨーク工科大学で、ピクサーで、そしてディズニー・アニメーション・スタジオで、マネジメントとしてどのようにして卓越した組織を作り上げ、そして卓越した成果を上げるためにどのような苦難を乗り越えたのか、その記録でした。

本書に記されたエドの教訓のうち自分の学びとなったものはそれこそ膨大にありましたが、中でも特に印象深かったものをいくつかご紹介します。

  • 自分より優秀な人を雇う
    自分が組織を作る時、優秀な人を雇うということは誰でも当然考えることだと思います。しかしその実現を難しくするのは、予算や時間等の制約もありますが、何よりも雇用者たる自分の能力です。自分が宇宙一優秀な人間であればいいのですが、そんなわけはない。自分より優秀な人間が自分の配下で働いてくれるのだろうか、自分の指示に従ってくれるのだろうか、その境遇に満足してくれるのだろうか。こんな雇用者の不安が、こうした組織づくりを難しくしているように思います。エドもニューヨーク工科大学でアルヴィ・レイ・スミスを雇用した割い、この感覚を抱いたと言います。
    私は複雑な気持ちでアルヴィに会った。正直、私よりも彼のほうがこの研究所の責任者にふさわしいように思えたからだ。今でもあのときの落ち着かない気分を覚えている。いつかこの男に仕事を奪われるかもしれないという脅威に、ズキッと痛みが走った。
    この気持ちにどう折り合いをつけるか。この不安が現実になるリスクを取れるかどうか。ここが優秀なマネージャとそうでないマネージャを分ける一つの要素のように思えます。
  • 率直な意見を言える土壌を作る
    ピクサーの経営において、エドは一貫して社員が上司や経営陣に対しても率直に意見を言えるような環境づくりに注力しています。それがなければ問題が隠蔽され、解決されずに埋もれ、やがて組織の崩壊をもたらすためです。しかしこれも簡単な話ではない。当然耳が痛い意見を受ける側にとってはあまり心地のよい話ではありません。意見を言う側にとしても、意見を言うことによって上司や同僚との人間関係が気まずくなるなど、不測のリスクを忌避したい。このような状況を打破し社員の率直さを確保するため、ピクサーは様々な試みが注意深く行われています。本書に出てくる代表的な取り組みは「ブレイントラスト会議」と「ノーツ・デー」の2つ。前者は映画製作におけるレビューのようなもので、シナリオから細部の描画に至るまで意見を戦わせます。後者は、ピクサーの規模が大きくなり過ぎて社員の率直さが失われつつあった局面で企画された全社的ワークショップで、丸一日を費やし全社員が仕事を中断して会社をよくするための議論を行う、というものです。どちらも慎重に設計された仕組みですが、特に後者のノーツ・デーに関する緻密な制度設計、運用にはただただ驚嘆するばかりです。自分たちが大切にする価値観を明確にし、そしてそれを守るためにはあらゆることをする、こうした姿勢が卓越する組織、そしてそのリーダーに求められていることがよくわかるエピソードでした。

本書で紹介されるこうしたエピソードを読むにつけ、エドがマネージャーとしてここまで成功したのは、彼が「勇気」を持っていたからではないかという思いを強くします。
それは自分より優秀な人を称える勇気、彼らに任せる勇気、失敗を許容する勇気、自分に対する率直な批判も受け入れる勇気、自分の情熱や信念を持ち続ける勇気。翻って自分はインドネシア駐在時代、マネージャーとして勇気を持っていたか。自分より優秀な社員たちに怯え、自分の至らなさを呪い、失敗を忌避し、硬直的な組織を自ら作り上げてはいなかったか。僕はあの時、勇気を持って彼らを信頼したか。自分を信じたか。

ピクサー社の社長というシリコンバレー界隈のトップによる著作だけに、本書は一見してピーターティールやエリック・シュミットの著作と同内容なのでは、と思ってしまいます。しかしこれは、紛れもなく「経営」ないし「経営哲学」の本です。今後マネジメントを目指す方、現在マネジメントとして試行錯誤している方、僕のように過去のマネジメントの失敗に苛まれている方にとって、大きな学びがあることは間違いありません。

なお、僕が本書を手にとった時に期待していたスティーブ・ジョブズに関するエピソードも、本書には一章割かれて記されています。
1986年のスティーブによるピクサー買収以降26年間に渡ってスティーブと一緒に仕事をしてきた身として、恐らくエドはスティーブを最もよく理解している人間の一人です。「現実歪曲フィールド」「エレベータで一緒に乗り合わせたらクビ」など数々の奇想天外なエピソードを持つスティーブですが、エドからは全く異なって見えていたようです。このエドのスティーブに対する愛情溢れるエピソードだけでも、本書を読む価値は十分にあると思います。久々に読後目頭が熱くなる本でした。
[amazonjs asin=”B00OYMOEOS” locale=”JP” title=”ピクサー流 創造するちから”]

通訳の技術。

最近は仕事で東南アジア方面に行くことが多く、そこでは現地の日系企業よりも現地企業の人々と話す機会の方が多いです。こういう場合のコミュニケーション手段、つまり使用言語として最も多いのはやはり英語。しかし時々、商談の相手が英語を話せないという場面に遭遇します。

現時点での印象では、インドネシアの人々は英語を話せる人の割合が多いと感じます。相手が政府関係者の場合、会議の冒頭では英語を話していたのに途中からいつの間にかインドネシア語になってしまうことが多いですが、商談の席につく人の多くは英語を理解します。一方で、ベトナムは逆の印象です。英語を話せる人の割合がそもそも少ないですし、仮に話せたとしても話そうとしません。会議の最後の最後で先方が英語を話し出して「話せるのかよ!」と驚かされたことも何度かあります。このため、ベトナムでの商談は非常に苦労します。

上記のベトナムの例のように、先方が現地の言葉しか使えない、または使わない場合、こちらも現地の言語を話すことができるのがベストです。が、なかなかそうも行きません。このため、多くの場合は通訳を介してコミュニケーションします。通訳といっても本業のプロ通訳を雇うと商談の度に費用が掛かってしまうため、例えば自社の現地拠点で働いているベトナム人などに通訳をしてもらいます。

しかしこの通訳、思った以上に大変です。
一般的に通訳を介するとその会話の生産性は大きく下がります。これはプロの通訳を雇った場合でも同じです。話し手と聞き手の間にもう一人の人間が挟まるために、そこで情報のフィルターやバイアスがかかってしまう。またその一人の人間を介さなければならないため、情報伝達の速度は必然的に遅くなる。
ただ、プロの通訳とそうでない人間が通訳をする場合では、生産性の下がり方は大きく異なります。当然ですが、プロでない人間が通訳をする場合の方が圧倒的に生産性が低い。例えば日本人同士など双方同じ言語を理解する場合のコミュニケーションにかかる時間を1とすると、プロの通訳を介した場合は2、そうでない通訳の場合は4という印象です。もちろん上述したような「本業の通訳ではないが、自社グループに勤めている人材」の方がプロの通訳よりも業界や案件についての理解度が高かったりするので一概には言えない部分もありますが、しかしこれまでの僕の経験を踏まえる限りでは、このような印象に至ります。

何がこのような生産性の違いを生み出すのか、またどのように対処すれば効率的にコミュニケーションできるのか、先日の打ち合わせ中に考えたことをちょっとここでご紹介したいと思います。

そもそも通訳にはどういう能力が求められているのでしょうか。
僕は、通訳には下記の3つの能力が必要であると考えています。

  1. 論理的思考能力
    通訳をする人間には、こちらの話の内容、そして相手の話の内容を的確に理解し、場合によっては言い換えたりシンプルにするといった加工をすることが求められます。また曖昧な表現等があれば翻訳をする前に先方に確認するといった作業も必要です。これらを正確に行うためには、論理的思考能力は不可欠です。
    また、そういったフレーズ単位の解釈、加工のみならず、「今は今日の議題の中のどの部分について議論されているか」「この議論は本筋から逸れているのか、いないのか」などといった点も判断し、場合によってはファシリテーションすることも時には求められるのではないかと思います。このファシリテーションは、バイアスを掛けるという意味でプロの通訳には冗長な機能かもしれませんが、先述した自社要員など「会議に参加する一員」と「通訳」という2つの立場を兼ねている場合、会議の生産性向上のためには必要になのではと思います。
  2. 専門知識
    商談をしている場合、その商材や業界に関する専門知識がないと、正確な通訳は非常に困難になります。製造業では「歩留まり」といった単語の理解は必須でしょうし、IT業界の場合「申請」という意味での「Application」と「ソフトウェア」という意味での「Application」は文脈に注意して翻訳する必要があります。
    このような業界固有の表現や言い回しについても予め把握、理解しておくことが通訳には求められると思います。
    また、当該商材や案件の特徴、またその商談に至るまでの経緯についても把握しておくに越したことはありません。この部分をプロ通訳の方に求めるのはなかなか酷かもしれませんが、これを把握しているか把握していないかも会議の生産性には影響を及ぼします。
  3. 複数言語の運用能力
    最後に言語能力です。通訳ならば当然ですね。先方がローカル言語Xを話し、こちらが日本語を母国語とする場合、少なくともX語と日本語、またはX語と英語という最低2言語の運用能力が通訳には求められます。
    ちなみに、通訳の対象が「X語」と「日本語」である場合、通訳を行う者にはかなり高度な日本語運用能力が求められます。このエントリーにも書いた通り日本語という言語はそもそも非常に曖昧であるため、話し手のちょっとしたミスですぐに聞き手が混乱してしまうためです。助詞を間違えたり、尊敬語や謙譲語を使う主体を間違えたりすると、聞き手の頭にはすぐに?マークが点灯してしまいます。

理想は、上述した3つの能力の全てを1人の通訳担当者が備えていることです。
しかし、自社の現地拠点において、これら3つの能力を備える人材を限られた予算内で獲得するのは至難の技。多くの場合は、この内の1つか2つの能力を備えている人材を確保できれば上々です。
従って、このような制約の中で現地企業との商談を行うと、膨大な時間を費やすことになります。

ではどうすればいいのでしょうか。

1つのやり方は、上述した3つの能力を1人の人間のみに期待するのではなく、他の会議出席者と間で分担する、という方向性です。
例えば、通訳者の論理的思考能力が十分でなくても、先方や当方の話し手がそこに配慮して平易な表現をするように努めたり、わかりやすい例を用いたり、議題の中のどの部分について議論をしているか頻繁に確認したりすることで、この部分を補うことができるのではないかと思います。

また、言語運用能力を他者が代替するのは困難ですが、それでも翻訳対象の言語を「X語から日本語」ではなく「X語から英語」に切り替えるだけでも大きな生産性の改善が見込めると思います。高い日本語運用能力を持つ人材は非常に稀ですが、コミュニケーションに耐えうる英語運用能力を持つ人材を探すのはそう難しいことではないためです。英語という言語の特性を考えると、個人的にはこれが最も機能すると感じています。

他に、言語以外の表現手段を利用する、というやり方もあります。例えばホワイトボードを利用した図示を多用したり、日本人同士の商談では省いてしまいそうな資料もちゃんと準備して持っていったり、という方法が挙げられます。当日の議題を紙の資料にして、お互いにそれを見ながら議論するだけでもファシリテーションの苦労は大幅に削減されます。

上述のようにいくつかの対策を考えてみましたが、やはり理想的にはこちらのローカル言語運用能力を高めるべきと思います。
逆の立場で考えた場合、つまり我々が日本企業の一員として日本で外国企業の営業を受ける場合、その外国人営業担当者が日本語はおろか英語も話せなかったら、恐らく我々は「こいつ何しに来たんだよ」と思うに違いありません。この時点で営業担当者のやる気が疑われてしまい、商談の成否はコミュニケーション以前の問題になってしまいます。
一方で、英語を話せた上で、ローカル言語の挨拶などをできるようにしておくと、多くの場合商談相手に喜ばれます。日本に来ている外国人営業担当者が日本語で簡単な自己紹介をするのを見ると、やはり前向きに見えるものです。
この点を肝に銘じつつ、僕もローカル言語運用能力を一層研鑽していきたいと思います。

時間を圧縮する。

先日、と言ってももうかなり前の話ですが、ソフトウェア大手のSAPジャパンに39歳の福田譲氏が就任したとのニュースを目にしました。
記事を読む限りでは彼はMBAホルダーでもコンサル出身のプロ経営者でもなく、SAP生え抜きの人材のようです。その生え抜きの人材が入社して10年で新規事業を統括するポジションを任され、そして入社して20年も経たぬうちに社長を任せられる。こんなことは、少なくとも僕が今勤めている会社では考えられません。
たかだか20年弱の間に彼はどういう成長をしたのか。当社はなぜその速度で人材を育成できないのか。

仕事においてもそれ以外についてでも、単位期間当たりの成長速度を上げるために必要なのは、「時間の量」と「時間の質」、つまりどれだけの時間をその能力開発に投下したか、その投下した時間でどれだけ質の高いトレーニングを受けたか、の2点に収斂すると思います。
「10000時間の法則」を引き合いに出すまでもなく、通常は時間を費やせば費やすほど上達するはずですし、我流で闇雲に練習を繰り返すよりもいいコーチの指導の下で練習した方が上達は早いはずです。

しかし、その時間の「量」と「質」を確保するのは簡単ではありません。

仕事にしろ趣味にしろ、自分の能力開発にどれだけの時間を投下できるかは人によって異なります。1日は24時間しかなく、それを様々なアクティビティに配分していくしかないからです。
一般的な会社員であれば1日の1/3は仕事に、1/3は睡眠など、残りの1/3はテレビを見たり趣味に費やしたりするのだと思います。例えばこの残りの1/3を全て仕事に振り向けてみると、それは大雑把に言えば1日16時間勤務することであり、過労死する水準になってしまいます。1日16時間を仕事に割くのは少々極端な例で、仕事に関連する能力開発に繋がるのであれば仕事以外のことに時間を割いても構わないのですが、他にも自分のためでなく家族のためにも時間を割かなければならなかったり、割く時間はあるがやる気や情熱が続かないなど、人が自分の成長に使える時間を十分に確保するのはなかなか簡単ではなさそうです。

一方、時間の質を上げていくのも簡単ではありません。
人の成長が多くの場合困難への対処や失敗の経験によってもたらされるのだとするならば、質の高い経験とは、平たく言えば「ライオンの親が子を突き落とす谷底」と言えるかもしれません。つまり、自分の能力以上を期待されるような職務や役職に就くとか、高い業務目標を掲げること、それを通じた困難や失敗です。このような状況に自分を追い込むことができれば時間の質を高められるはずですが、組織内の人材配置は当然自分が自由にできるものではありませんし、後者も業績評価や給与に関係するため必要以上に高い目標を掲げるのは案外難しいものです。
一方、会社側も最近は若者を責任あるポジションに就けたがらなくなっているように思います。何か問題が発生した場合は抜擢の理由を問われてしまいますし、またストレッチさせすぎて本人の健康を害してしまうのも本意ではありません。さらに昨今は少子高齢化や不景気の影響で組織の人口ピラミッドの構造が逆三角形になりつつあり、抜擢しようにもポジション自体が不足している、などという状況になりつつあります。

ではどうすればいいのでしょうか。

これまでそうした人材育成をしてこなかった企業にとって、そもそもこのような人材育成の短期化にメリットがあるのかどうかはわかりませんが、もし短期育成を図りたいのならば、進む方向性は冒頭で述べたSAPのような外資系企業あたりになりそうです。また、例えばサイバーエージェントのように若手を抜擢する仕組みのある会社も短期に人材を育成できるのではないでしょうか。

一方、個人としてもやれることがいくつかありそうです。
1日の中でダラダラしている時間や有効活用できる時間は実は結構あって、これをちょっと削っていくだけでも相当の余剰時間は生み出せます。例えばテレビを見る時間を減らしてみるとか、通勤時間を有効活用してみるとか。そうでなくても、体力と精神力をある程度鍛えておけば、徹夜は大変でも40歳までは健康を損なうことなくそこそこの時間数を労働や自己研鑽に投下できます。つまり健康維持とストレスコーピングの技術を持っていれば、自分が使える時間量を増やすことが可能になります。
質に関しては、人材配置を自分でコントロールすることは難しくても、ひとまずなんでもチャレンジしたり引き受けたりしてみるのは一つの手と言えそうです。なんでもかんでもやりますやりますと言っていればいつかは仕事量が溢れます。それはそれで一つの困難、成長のきっかけです。雑用的な仕事を大量に引き受けて自分を追い込むのも手ですが、「雑用ばかりやってても成長できない」という意見も理解できますので、難易度の高い仕事を選べるのであれば雑用を断りそちらにフォーカスするのもありでしょう。
また本社から地域子会社や海外子会社などへの異動も、本社よりもポジションが上がり裁量が増え所掌範囲が広がる、つまり激務になることが多いため、非常にいい経験になると思います。
他にも学校に行ってみたり、NPOやNGOの活動に参加してみるのもいいかもしれません。青年海外協力隊や東日本大震災の復興ボランティアなどはいい機会なのではないでしょうか。

以前の僕は冒頭のニュースを見ても「まあかなり歳上の人だしな」と流していましたが、最近徐々にそうも言っていられない年齢になってきました。例え短期間で成長できなかったとしても、「長い時間をかけても成長できなかった」なんてことになるのはできれば避けたいので、上述したようなことを地道に頑張ってみようと思います。

習っているか、習っていないか。

ある日の午前3時頃、僕の携帯電話の緊急地震速報が鳴りました。
2013年の10月まで2年半ほど海外に住んでいた都合上、東日本大震災の直後に断続的に続く余震を僕は経験していません。このため、これがほぼ人生で初めて経験する緊急地震速報でした。
以前は地震に対してあまり恐怖感はなかったのですが、この事故をきっかけに、地震や飛行機の揺れに恐怖を抱くようになりました。この日も「もし僕が住んでいるこのマンションが倒壊したら」という恐怖が頭をよぎりました。
では、僕は次に何をすべきか。
午前3時、ほぼパンツ一丁の格好でベッドの上で眠気で朦朧としている状態。逃げるにしてもどの服を着ようか、携帯を持って、いやそれ系のアイテムをあのカバンに詰めて、仕事道具は?水や食料は?……うーん、わからん。
結局僕はそのまま再び眠ることにしました。


渋谷のスクランブル交差点で、救急車が来ても道を譲らず交差点を渡り続ける歩行者を映したYouTubeの動画が話題になりました。
渋谷の東京電力方面から来る救急車、道路上の車輌は道を開けるが、スクランブル交差点に来たところで道を渡る大量の歩行者に行く手を遮られ、立ち往生。歩行者たちは救急車の前をちょっと申し訳なさそうに小走りして横切るが、そんな人が次から次へと横切るため前に進めない。


これらの事例からわかるのは、「人は誰しも訓練されていないことはできない」ということではないかと思います。

冒頭の地震の事例では、僕は予め緊急時にどのように対応するか整理していませんでしたし、荷物をまとめることもしていませんでした。準備をしていない状態、その上寝起きという正常な判断力がない状態、さらに警報が鳴り場合によっては自分の身に危険があるというパニック状況下で冷静且つ迅速に計画を立て、淡々と行動に移すなんてのは土台無理な話です。
小学校の頃にバカバカしいと思っていた避難訓練のいいところは、恐らく何か起こった際には無意識的に防災頭巾を被っただろうし、先生の指示の下統制の取れた状態で行動しようということが「常識」として刷り込まれたことだと思います。何か起きた時に小学校の生徒一人一人に「防災頭巾被ってー!!」なんてやっていたのではどうにもなりません。

一方、YouTubeの動画。あれに対しては「東日本大震災の時は暴動等起こさず非常に高いモラルを示した日本人は一方でこんなにマナーが悪い!」的文脈で批判があったようですが、これも同様に訓練の有無の問題なのでは、と思います。
実際に、この救急車がスクランブル交差点に至る前、他の乗用車等は救急車に道を譲っています。これらの運転手の大半は恐らく日本人です。スクランブル交差点の歩行者とこれら乗用車の運転手に大きな違いがあるとは思えません。
違いがあるとすれば「習っているか習っていないか」ではないでしょうか。
運転免許を取る時、救急車が来た時の対応は必ず習います。またそのリアクションは「道路脇に一時停止する」という非常にシンプルなもの。このため多くのドライバーはこの行動を取ることができます。
一方、我々は歩行者として緊急車両が来た場合の対処は習っていない。基本的には車両は車道、歩行者は歩道という別の領域に存在しているため、対応する必要それ自体がないためです。例外は横断歩道ですが、これも歩行者数のそう多くない普通の道であれば、通常の車両と同様の判断で問題ありません。つまり、車両が近ければ止まるし、遠ければさっと渡ってしまう。
渋谷のスクランブル交差点のような歩行者数の非常に多い環境は稀です。世界的にも稀。ここでどのように行動すべきか、歩行者は学んでいません。その上、一人一人は集団に紛れるため、「自分だけ止まっても仕方がない。ならば他の人に紛れてさっさと渡ってしまおう。」という判断が働きやすくなる。これは人間の心理を考えると仕方のないことです。
「ちょっと頭使えば救急車が来たら立ち止まるべきだってわかるだろ」という批判もあると思いますが、多分わからないと思います。パニクって頭が使えないからです。パニクった時に従うのは、自分の身体に染み付いた退避行動。その退避行動が染み付いていなければ、普通は身動きが取れません。せいぜい周囲の行動を参考にして行動するのが関の山ですが、スクランブル交差点では周囲のほとんどの人がそのまま交差点を横断しているので自分もそれに合わせることになる。

ただ、後者のスクランブル交差点の例では、「スクランブル交差点を横断する人を対象に訓練を施す」なんてことは土台無理な話。このため、この問題に対する対処を考えるとするならば「救急車の運転手にそんな交差点通るような判断をさせない」ということだと思います。「スクランブル交差点の真ん中で人がぶっ倒れた」という場合は通らざるを得ないと思いますが。

受験勉強でも仕事でも健康維持でも緊急時の対応でも必要なのはどれだけ基本的な行動を身体に叩き込んでおくか。因数分解も報連相も早寝早起きも地震時の避難も、それを学び理解し準備して練習しないと上手くできません。
そんな偉そうなことを言いながらまだ避難訓練をしていない僕は、きっと次の地震の時には崩れ落ちるマンションの下敷きになってしまうのだと思います。