オレ流名刺管理。

オレ流名刺管理。

オレ流名刺管理。


社会人にとっては切っても切り離せない名刺。

新入社員の頃はまだやりとりする量が多くなかったので管理に苦労はしませんでしたが、年次が上がるごとに、また携わるプロジェクトが増えるごとにその管理は次第にカオスに。
普段はもらって終わりな名刺も、その会社を訪問する前に予め住所を調べたい時、他の人から紹介(というか名刺のコピー)を依頼された時など、特定の名刺を引っ張り出してこなければならないことが時々あります。
その際の検索の面倒さ、また情報の携帯のしにくさが個人的にはとてもイヤでした。

「じゃあデジタルで管理すりゃいいじゃん」とこれまで何度も思い立ちましたが、そのための有効な手段が思い浮かばず挫折、というか未着手。名刺管理は僕にとって長い間鬼門でした。

そんな僕の名刺管理の試行錯誤のプロセスはこんな感じ。

  • 第1段階:ただしまっておく
    新入社員の頃にやっていた管理方法です。というかこんなもの管理ではありません。とはいえもらう枚数があまり多くありませんし、後から引っ張り出すこともそうそうないので当時はこれで問題ありませんでした。しかし、管理枚数が増えたり参照頻度が増えるにつれてすぐさま限界に。
  • 第2段階:名刺ボックスに入れる
    世の中にはいくつか名刺管理アイテムがあって、その一つが名刺ボックスです。名刺ボックスと言えばいわゆる箱状のものを指しますが、ここではクリアファイルや回転する名刺ホルダーなど名刺を収納するもの全般を包含しています。
    これ、一見便利そうですが、すぐにダメになりました。
    名刺ボックスや名刺ホルダーには大体50音やアルファベットのインデックスがついていますが、一体なんのインデックスなのか。個人名?それとも会社名?検索する時には「個人名はわかるけど会社名なんだっけー」とかその逆が往々にしてあるためインデックスを個人名に適用しても会社名に適用しても問題は全て解決されない。また「会社名で整理する!」と決めても「株式会社」の扱いをどうするか、アルファベットの会社名をどう扱うかなど最初にちゃんとルールを決めておかないと結局探索する際苦労することに。
    クリアファイルはクリアファイルで問題点があって、その最大のものは名刺を追加する時のもの。「1ページ8枚収容するクリアファイルにある会社の8名の方の名刺を収容済み」という場合に、同じ会社の方の名刺をもう1名頂いた時の、心に沸き立つあの感情。
    結局クリアファイルは破棄、名刺ボックスはただの箱になりました。
  • 第3段階:クリップで留める
    結局名刺ボックス方式で学んだのは「名刺というアナログ媒体は厳密な管理に向かないのではないか」ということでした。その結果、次に採用したのは「ある程度のまとまりごとにクリップで留める」というもの。そのまとまりは案件やプロジェクトであったり、「お客様」や「パートナー」などの属性であったり。
    これは概念的にはフォルダ管理に近く、前二者よりもうまく管理ができました。しかし、やはりある1枚の名刺を探すのにいくつもの束を探してみたり、束の中から1枚ずつめくって探さなければならず、この方式も検索がラクだったとは言えませんでした。

この一方で僕の生活における音楽や映画、本、アドレス帳など様々な情報は既にデータベース化が完了。検索すりゃ一発で欲しい情報が出てくる。この快適さはいつか名刺にも適用したいと思っていました。
しかしその方法が難しい。
ExcelやAccess、Bento等で一枚ずつ情報を入力して管理するにも膨大な手間がかかる。さらに複数のPCやスマートフォンの間で情報を共有するのもラクじゃない。また、時としてテキスト検索だけでなく名刺の画像イメージで探したい時もある。その名刺画像はどうやって取り込むか。スキャナを自分で買うのも考えものだし、デジカメやiPhoneで写真を撮っても画質がまちまちになったりちゃんと直方体に撮れなかったりするのは極度のA型的神経質な性分ゆえにガマンできない。

……こんな長らく僕を悩ませたアタマの痛くなる名刺管理問題も、今となってはもう過去のものです。
今ではいつでもどこでも見たい名刺をさっと取り出せる。テキスト検索も画像検索もお手の物。名刺の束を持ち歩く必要はないし名刺を整理する順番にアタマを悩ませる必要もない!
ああ、なんて快適な状態!!デジタル万歳!

ということで、つい最近導入した僕の名刺管理の方法をご紹介。

僕が使っているのはiPhoneアプリです。オレ流ってほどでもないですね。ただアプリを使っているだけなので。
このアプリを探す時の条件は下記の通りでした。

  • 写真からOCRで文字情報を取り込める
  • 台形補正や画質補正ができてあらゆる名刺画像をほぼ同じ状態にできる
  • iPhone内の既存のアドレス帳とは別に管理できる
  • 名刺データベースをiPadやMac、Win PCと共有できる

こんな条件を満たすのが現在使用している“WorldCard Mobile”です。
これと双璧をなす名刺管理ツールとして”CamCard”がありますが、こちらのブログの比較記事を参考に”WorldCard Mobile”を選択。結局こちらで何の支障もなかったのでこれを使い続けています。

まずはその評価。

  1. いいところ
    • OCRの認識精度
      文字認識の精度は完璧とは言えませんが、十分です。もしかしたら文字認識の後でデータ修正する作業を煩わしいと思う人にとっては不満が溜まるポイントかもしれませんが、現時点でそこまで完璧なOCRは恐らく困難でしょう。それよりも特段の標準的フォーマットがない名刺に記載されている情報の「氏名」とか「会社名」とか「電話番号」とか「FAX番号」とかの属性を自動で認識するのがスゴい。これも完璧ではありませんが、スゴい。
    • 画像補正のクオリティ
      iPhoneのカメラで撮影した名刺画像は当然撮影した場所の光の状態や傾きなどによって状態がバラバラになります。これを揃えるのが画質補正機能。もはや一部のカメラアプリや画像編集アプリでは当たり前な機能かもしれませんが、これはこれで驚くべき性能。
      主に行うのは台形補正と画質補正。前者は、大体の場合ほぼ完璧に名刺の輪郭を捉え、直方体に修正します。これでどの名刺も形が揃う。名刺画像を並べた時の整然とした様子はたまりません。後者はどちらかというとちょっとキツめにコントラスト強調。名刺を撮影すると大体影ができたりしますが、それを消して文字をくっきり浮かび上がらせます。
      さらにいいのがこれらの補正機能に細かいパラメータがほとんどないこと。パラメータがあるとついついいじってしまってその結果逆に統一感が失われたりしますが、細かい設定がない分ボタン一つでほぼ全ての画像が同程度の仕上がりになり、キレイな統一感を醸成する。うーんたまらん。
    • データベース共有
      iPhoneで撮影して構築したデータベースは、iCloudやDropboxを利用してiPadなど他のデバイスと共有できます。さらにCSV等の形式にしてメールで出力したり、iTunesを経由してデータファイルをMac/PCにコピーしたりもできます。
      iPhoneやiPad、そしてMacやPCで同じデータを確認できるのはもはや今の時代に必須の機能ですな。
    • マップ連携
      最後に素晴らしいのはこのマップ連携機能。マップ上にすべての名刺データの住所を表示します。ジャカルタ等の場合ベースとなるGoogle Mapsと住所情報の紐付けが十分でないので時々位置が表示されなかったり間違って表示されたりもしますが、複数の客先を訪問する時など一発で地図上に訪問先の位置が表示されるのは非常に便利です。
  2. 悪いところ
    • 同期が面倒
      いいところでデータ共有機能を褒めましたが、実はまだ少々面倒です。1 PasswordやDay OneなどDropboxを介して複数デバイス間でのデータ共有を行うアプリはありますが、通常一方のデバイスで変更された情報はもう一方のデバイスでも自動的に反映される。しかしこのアプリの場合は手動でインポートしなければなりません。これ、ただでさえ手間なのにさらに時間もかかるので相当に面倒です。さらにデータのエクスポート/インポート機能はバックグラウンドで動作しないため、その最中にアプリを切り替えるとエラーが起きて中止されます。なんじゃこりゃ。
    • 高い
      値段が高いです。iPhoneアプリ単体で高いのはまだわかります。しかしiPhoneとiPad、MacとPCで利用しようとするとその全てのデバイス用にアプリケーションないしライセンスを購入しなければならない。結局全部揃えると1万円以上に。うーん。せめてMacとWinのライセンスは一緒にしてくれんかな……。
    • ウェブ版がない
      iCloudの場合、例えばアドレス帳やカレンダーはiPhoneやiPadでも閲覧修正はできますし、さらにウェブサイトicloud.comでも同様に閲覧修正ができます。しかしこれはそういったウェブサービスがない。従ってアプリをインストールしていないデバイスでの閲覧修正は不可。ウェブ上でデータ修正とかしたいのにー。
    • CSV出力結果が珍妙
      “WorldCard Mobile”はUTF-8や16、ExcelやNumbersなど多様な形式でデータを出力することができます。が、どの形式で出力してもいざPCで編集しようとすると日本語部分が文字化け(Windowsの場合)。使い物になりません。「PC版ライセンスを買ってね」ということでしょうか。
      MacのNumbers用に出力したら文字化けはありませんでしたが、一つのセルに複数の情報が入っていたりして「?」でした。
      ちなみにこの有様なので試していませんが、出力して編集したCSVを再度インポートするとどうなるんだろう?

非常に優秀なアプリですが、まだまだデータ連携部分に課題があると言えそうです。でもこんなのアップデートでどうにでもなる気がするんだけどなあ。開発部隊の尽力に期待です。

次にその使い方。

  1. 名刺の写真を撮影する
    名刺の写真を撮影します。カメラの性能が物を言うので自分のデバイスの中で最もカメラ性能が高いものを使いましょう。カメラロール内の画像を使うことも可能なので、撮影はデジカメ等に任せるのも手かも。
  2. 向きを指定してインポート
    向きが違っていると読み込めません。向きを正しく指定しましょう。ちなみに読み込む際に指定する言語を間違えると読み込んでくれません。特に日本語の名刺を「English」だと言って読み込むとまったく認識してくれません。なお、他の言語を読み込みたい場合はその言語に対応したアプリを購入しましょう。
  3. 画像補正(台形、画質)
    基本的にはボタン1つ(厳密には台形補正と画質補正それぞれなのでボタン2つ)でOK。台形補正は時々ミスるのでその時は名刺の角の位置をマニュアルで補正してあげましょう。
  4. データ修正
    読み込んだデータに誤りがあれば修正してあげましょう。基本的には1枚の名刺あたり必ず1箇所は誤りがあります。WorldCard Mobileは名刺に書いていあるほぼ全ての文字を認識しようと意気込んでいるので、例えば「ISO9001」とかどうでもいい情報まで「職種」として読み込んだりします。この作業、名刺を溜め込むと鬱陶しくなるので注意。

まあシンプルです。読み込んで、補正する。
これでステキなデータベースが僕のiPhone、iPadの中に。基本的にiPhoneを持たずに外出することはまずないので、それはつまり全ての名刺情報をポケットの中に入れていることを意味します。
必要な時にさっと取り出し、検索し、表示する。もはや「名刺忘れちゃった!」「あの名刺どこだっけ!」なんて悩みとは無縁です。

名刺管理で悩んでいる方、是非参考にしてみてください〜。

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