愛しのGili Trawangan。

愛しのGili Trawangan。

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インドネシアで暮らしていた時はインドネシア国内色々なところに旅行に行きました。そのほとんどがダイビングのためでしたが、泣く子も黙る世界的リゾートであるバリを始めとして、ボロブドゥールやプランバナンなどの世界遺産のあるジョグジャカルタ、秘境というより魔境と言っても過言ではないダイビングリゾートRaja Ampat、メナード化粧品の名前の由来と言われているが実は違うらしいマナドなどなど、主要なスポット制覇には全然及びませんが、それでも色々行ったと思います。

そんなインドネシアのの中でも僕の超お気に入りの一つがギリ・トラワンガンです。

ギリ・トラワンガンとは、バリ島の右隣にあるロンボク島の北西部に並んでいる小さな小さな3つの島の一番左側。この3つの島は「Gili Islands」と言われており、ロンボク島に近い側から「ギリ・アイル」「ギリ・メノ」そして「ギリ・トラワンガン」という順に並んでいます。ギリ・トラワンガンはこの3島の中で最も大きく栄えている島です。

一般にバリに対してロンボクは非常にのどかでその分物足りなさを感じるのですが、そのロンボクの脇にちょこっと存在するギリはそんなバリの華やかさとロンボクの素朴さの両方を兼ね備えたような完璧な場所。「楽園」という言葉がぴったり当てはまる場所です。
ただ、その立地のせいか、まだ日本人にとってはマイナーな存在のようで、ウェブ上で日本語の情報を見かけることがあまり多くありません。なので本エントリーでちょっとご紹介したいと思います。

  1. 出会い
    僕が初めてギリを訪れたのは2012年の3月でした。ジャカルタでの長い不法就労時代を終え、ようやくジャカルタに居住し始めたのが2012年の1月。そのジャカルタ生活における目標の一つに「連休は絶対に旅行に行く」というものがありました。とはいえ海外での勤務、さらに立ち上げ直後の会社となるとなかなか旅行のことを考える機会もなく、また誘ってくれる現地の友人もその頃はまだいない。ふと気づくとその年最初の連休まで残りあと3日に迫っていました。
    「しょうがねえ、この連休は家で過ごすか」なんて考えがふと頭をよぎりましたが、目標設定したのはそんな怠惰な気持ちに流されないようにするため。色々調べてみると「夜な夜な爆音で踊り狂い飲んだくれるパーティアイランド」としてこのギリ・トラワンガンが紹介されているウェブサイトをたまたま見つける。「これだ!」と思い直後にホテルとフライトを手配、ギリに行くことに。
    3日前に手配したため旅程は最悪で、金曜の晩にホテルに到着し、日曜の早朝にチェックアウトするというものでした。ただ、初めて行ったギリ・トラワンガンは本当に素晴らしかった。海や空が圧倒的にキレイなのは当然ですが、非常に清潔でナイスなホテル、秩序あるビーチ、釜で焼いたピザなどの美味しい料理、そして夜はガンガンに盛り上がっているクラブなど、観光地として非常にクオリティが高い。シャビーなホテル、「自然、それはつまり野ざらし」といった趣のビーチ、ナゾの地元メシ、夜は早めに就寝、といった田舎リゾートには全く馴染めない僕にとっては文句のつけようのない完璧な場所でした。ほぼ1日だけの滞在でしたが非常に満喫し、すっかりギリの魅力にハマってしまいました。
    ちなみにこの時はまだダイビングを始める前。ガールフレンドも連れておらずマリンスポーツをしそうにもない生っ白いアジア人男性が一人波打ち際でシャパシャパしたりウロウロしたりガンガン踊ってたり、という姿は他の人から見て非常に奇異に映ったと思います。この辺の自意識過剰さに起因する「このままだとGili再訪の理由がない」という危機感、実はこれが僕がダイビングを始めようと思ったきっかけです。
  2. 交通
    さて、そんなギリ島ですが、どのように行けばいいのでしょうか。
    ギリへの行き方は大きく分けて以下の2通りあります。

    1. ロンボクから行く
    2. バリから行く

    ロンボクから行くルートは、飛行機でロンボク島のマタラム空港まで行き、そこから陸路でバンサルの港まで、バンサル港から船でギリに渡るルートです。主に陸路が2時間、海路が30分程度です。このルートのいいところは海路が短いところ。船移動が苦手な方にはこちらの方がオススメ。ただしデメリットは、陸路が山道且つ舗装の質がよくないので揺れて結構しんどいところ、そしてロンボク行きのフライトの本数が少ないことです。陸路はクネクネガタガタしてるので結構体力を削られますし、またフライトの本数が少ないために旅程を柔軟に組むことができません。加えてバンサル港からの海路にも難が。選択肢は公共フェリーかプライベートのチャーター船になりますが、前者は圧倒的に安い(数百円レベル)ものの時間が早朝1便のみ、且つその周辺にはダフ屋的怪しい輩が多いため、結局後者を選択することになります。しかし後者はホテルに手配を依頼すると、片道1万円近くかかる場合も。もちろん空港までの陸路を含めた送迎の価格ですし、大勢で行けばその分一人当たりの額は安くなりますが、金銭的にもちょっと大変です。
    これに対しバリから行くルートは、飛行機でバリ島まで行き、そこから船でバリに行くルートです。バリ島からはサヌールエリアを始め色々なエリアから船が出ているので、空港からの陸路はそこまで時間がかかりません。一方海路は2〜3時間。このため船移動が苦手という方にはちょっと大変かもしれません。とはいえバリまでのフライトはジャカルタや他国からも非常に本数が豊富なので旅程が柔軟に組めますし、船も大型であればあまり揺れないので、個人的にはこちらの方が圧倒的にオススメです。
    バリからギリまでの海路を運航しているスピードボート会社は昨今では色々ありますが、オススメなのはBlue Water Express。サヌール近くのセランガン港から出航しているので、空港からもサヌールエリアからも30分そこそこで港に到着することができます。そこからギリまでは船で約2時間。料金は2014年9月現在で往復1,200,000ルピア、日本円で約12,000円程度です。そんなに安くはないですが、船トラブルや荷物トラブルなどで揉めるよりはマシなので、許容範囲内です。

  3. 宿
    ギリ・トラワンガンの宿はAgodaやExpedia等で簡単に検索し、手配することができます。選択肢はたくさんあるのでその中からご自分の予算や好みに合わせて選んでください。ただ、選ぶ際にいくつか知っておいた方がいいことがあります。

    1. 島の東側のホテルを選ぶ
      最近では島の西側や北側にもナイスなホテルができつつあります。これらはナイスなファシリティな割に価格も安く、とてもお得に見えます。でもやめておいた方がいいです。ギリの街は東側にある港を中心に広がっており、主要なレストランなどは東側に集中しています。ギリ・トラワンガン自体は小さい島で徒歩で一周できるようなサイズですが、それでも歩いて一周するには2〜3時間かそれ以上必要です。食事の度に島を半周するのは大変。悪路のため自転車での移動も長距離は大変ですし、街の唯一の公共交通機関である「チドモ」(馬車タクシーです。島では車やバイクなどガソリンを動力とする車両は走っていません。)は、片道50,000ルピア=約500円と非常に高い。やっぱり徒歩で全て事足りる東側の宿にしておいた方がいいです。
    2. 真水が出るホテルを選ぶ
      そんな小さな島なので、電力や真水は貴重な資源です。一部のホテルでは脱塩装置を持っておらず、シャワーは塩水です。「塩水シャワーでも問題ないじゃん」という人はいいのですが、「塩水シャワーってシャワー浴びる意味ないんじゃない?」という僕のような人は、ホテルを選ぶ際に注意した方がいいです。恐らくAgodaのページを眺めていても塩水か真水かは書いていないため、レビューから関連する記述を探すか、ホテルに直接聞いた方がいいと思います。

    以上を踏まえた上でのオススメは下記の通りです。

    1. Villa Almarik
      ぼちぼちシャビーな雰囲気は漂いつつも様々な点で及第点。今まで泊まった中ではなんだかんだで一番よかったのではないかと思います。部屋は清潔でエアコンはあり、重要な水回りも清潔且つ真水シャワー。難点は朝食がそんなに美味しくないことと、街まで少々歩くこと。それでも朝食なんて大して重要ではないし、街までは自転車を借りれば済むことなので、大きな問題ではありません。
    2. Vila Ombak
      非常にちゃんとしたホテル。客室数が多いので滅多に満室にならないし、部屋もキレイ。立地もよくLombokまでのプライベートチャーター船はホテルの目の前から出るので移動がとてもラク。ただし唯一残念なのが、シャワーが塩水であること。この一つの難点故に僕はここには泊まりません。真水であれば絶対ここに泊まるのに!!塩水が気にならない人にはオススメ。
    3. Ombak Sunset
      Vila Ombakの系列ホテル。初めてGiliを訪問した時に滞在したホテル。「こんなに小さな島にこんなにちゃんとしたリゾートホテルがあるんだ!」と驚いたのをよく覚えています。カップルでの旅行にも耐えうる清潔感とゴージャス感。朝食もナイスだしシャワーも真水、目の前のビーチは素晴らしいしビーチ併設のレストランも美味しい。しかし唯一残念なのが立地が西側であること。この一つの難点故に僕はここには泊まりません。東側にあれば絶対ここに泊まるのに!東側には行かずにホテルの中で全て完結させる人には超オススメ。
  4. 食事
    ギリ・トラワンガンの東側のメインストリートには様々なレストランがひしめき合っています。多くのレストランにはピザ焼き窯が設置されていて焼き立てのピザが食べられるし、料理の種類も「シーフードバーベキュー」的短絡的名物料理に留まりません。そんな数多あるレストランの中でもオススメはこちら。

    1. Pesona Indian & Sheesha Restaurant
      シーシャに釣られて入ったこの店。ビーチの上に東南アジアでよく見る三角形のクッションを並べてそこでダラダラ寝っ転がりながらシーシャを嗜むスタイル。夕飯前にちょっとダラダラするかと思って入った後に夕飯もここでいいかと思い何気なく注文したインドカレーが衝撃が走るくらい美味くて感動。都会度ではGiliの比ではないジャカルタでもこんなに美味しいインドカレーを食べられるかどうかというレベルです。Giliに来たら絶対に行く店。最近は三角形のクッションがどんどん汚れて&ヘタってきているのが玉に瑕かも。
    2. Kayu Cafe
      わざわざこんな島にまで来てスタバ的なカフェに入らなくても、と思うかもしれませんが、やっぱりこういうスタイルはなんだか都会感を思い出させてくれて落ち着きます。オープンエアな店がほとんどなGiliの中で珍しく店内にエアコンをきかせ、WiFiを導入し、ナイスなスムージーを飲ませてくれる店。連日のビーチな雰囲気に少し疲れた時にどうぞ。
    3. Il Pirata
      ピザが美味しいイタリアンのお店。なぜかインドネシアはジャカルタでもバリでも美味しいイタリアンのお店が多いのですが、ここもそう。ビーチ沿いエリアではなくちょっと奥に入った立地に現地の人向けの食堂のような趣で佇んでいるのでちょっと入るのが憚られますが、味はとてもいいです。とても美味しいナイスなピザとビールで1000円しないくらいです。
  5. エンターテインメント
    ギリでのエンターテインメントは非常に豊富です。なかでも特筆すべきはなんといってもマリンスポーツ。ダイビングのみならずサーフィンやその他のマリンスポーツは大体エンジョイできます。さらにマリンスポーツのみならずヨガやマッサージ、映画やナイトクラビングなどなど結構色々楽しむことができます。狭ーい島にこんなにもバラエティ豊かなエンターテイメントが揃っているのも僕がギリギリ・トラワンガンを気に入っている理由です。

    1. ダイビング
      ギリのダイブショップはほぼすべてGili Islands Divers Associationという組合に加盟していて、料金はどの店も同じです。基本的にはファンダイブ1本USD35(レンタル器材込)で、5本潜ると5%ディスカウントとかそういう感じ。ダイビング練習用のプールを持っているショップも少なくなく、ダイビング未経験な人でもライセンス取得から始めることも可能。ダイブサイトは大体Gili3島周辺、ボートで10分くらい移動して潜ります。Gili周辺の海には大物は一切いませんが、流れがほとんどなくとても穏やかで、砂が白いためとても明るく、水族館のようなカラフルな魚やサンゴが楽しめるためリラックス用としては最高のポイント。透明度は20m-30mくらい。ダイブショップは島に着いてからウロウロしつつ探してみるのもいいかもしれません。
    2. ナイトクラブ
      ギリ・トラワンガンのメインストリートにはレストランが並んでいますがその多くは夜が更けているにつれてバーに、そしてナイトクラブに変わっていきます。中でもRudy’sというお店の金曜日が一番盛り上がっています。音楽はTop100を順番にかけているようなポップEDM全開ですが、島中の観光客がそこで踊りながら飲んだくれている様子は結構壮観です。なおウォッカレッドブルが250円くらい、且つその8割がウォッカだったりするので飲み過ぎには注意。続いて好きなのはBlue Marlinというお店の月曜日。こちらは少しポップ度を下げた玄人好きのするTech House〜Progressive House界隈の選曲。それでも十分僕にはハデですが。他にもあまり人が入っていないバーでナイスな選曲をしているDJがいたりして、結構面白いです。
    3. ヨガ
      実は僕が人生で初めてヨガを体験したのがギリ・トラワンガンでした。島の東側メインストリートにはGili Yogaというヨガセンターがあり、朝7:30と夕方17:30の一日二度、ヨガのプログラムがあります。「こんな島にこんな場所が!」というようなオープンエアなヨガ道場でヨガをやるのですが、ちょうど夕方の部は日が沈むタイミング。ひとしきり汗をかいた後で目を閉じつつ風を感じ、日が沈んでいくのを身体で感じることができるのはとても心地よい体験でした。値段はIDR100,000、日本円で約1,000円です。
    4. マッサージ
      Giliの物価は高いのか安いのかよくわかりません。都会から離れた街なので基本的には物価は高い方だと思いますが、そもそもインドネシアの物価が安いこともあり、あまり実感しません。ただそんなGiliでも非常に高いものがいくつか。一つは馬タクシー「チドモ」。ジャカルタでタクシーに乗ると初乗り100円以下ですが、チドモは500円。高いです。もう一つ高いものはマッサージ。マッサージなんてものはほとんど労務費が原価なので安いはずですが、ここではとても高い。バリでフットリフレクソロジー60分500円くらいのところ、ここでは1,500円くらいかかります。3倍です。バリが安すぎるのかもしれませんが。ただダイビングやサイクリングで疲れた身体をほぐすのはやっぱり気持ちがいいですね。
    5. 映画
      僕は観たことがないのですが、ギリには映画館もあります。映画館というか、おそらくビーチに椅子を並べてプロジェクターでDVDを投影しているくらいのことだろうと思いますが。クラシックな旧作も人気の新作も織り交ぜていて、その作品チョイスはなかなかおもしろいです。
    6. ハイキング
      ギリ・トラワンガンはとても小さな島なので自転車があれば1時間程度で島を一周することができます。一度トライしてみましたが、島の半分くらいは道が整備されておらず自転車での走行はほぼ不可能、自転車をひきながら砂浜を歩くのは少々死ぬ思いでした。二度とやらないと思います。

この通り、ギリ・トラワンガンはその小さな島に本当に多彩で質の高いエンターテイメントがぎっしり詰まったリゾートです。最近欧米の方々にはかなりメジャーになってきていて、行く度にどんどん混んできている感じがするのですが、一方そこでアジア人観光客の姿を見ることはほとんどありません。そんなギリ・トラワンガン、バリ旅行のついでに少し足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

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