公衆無線LANと顧客視点。

公衆無線LANと顧客視点。


laptop

最近Macbook Proを持ち歩く機会が増えてきた。
もともとはDJ専用機として先代の中古iBook G4の代わりに購入したものだったけど、自分が何かの作業に集中する時ファミレスや喫茶店など自宅外が好きな(というか自宅は誘惑が多すぎて集中できない)人間であることと、MobileMeやEvernote、Dropboxなどのクラウドソリューションの登場によってどこでも自宅と同様の環境を作ることができるようになったことから、Macbookを外に持ち出してネットサーフィンしたり、書き物をしたり、プログラミングしたりするようになった次第。
で、その際に当然必要となるのがネットワーク。
幸い昨今色んな公衆無線LANサービスがそこかしこにあって、都心であればネットワークの確保にはあまり困らなくなってきた。
問題はどのサービスを利用するか。
僕のオフィスがあるビルの1Fにはエクセルシオールカフェがあってよくそこで考え事をしたりサボったりするので、まずはそのエクセルシオールカフェで使える唯一の公衆無線LANサービスであるフレッツ・スポット by NTT東日本を利用することにした。
幸いつい最近料金が改定されて、月額210円で利用出来るようになったことも選択した大きな理由のひとつ。

で、こうしたMacbookを持ち歩くライフスタイルが自分の中でポピュラーになっていくにつれ、やがて色んな街で自分の居心地のいい場所を探すのがクセに。
今のところの一番のお気に入りは目黒の喫茶ウエスト。
もともとは由緒正しい洋菓子屋さんらしいけど、店内の雰囲気は落ち着いていて静かだし(さすがに週末は奥様方の井戸端会議場になっているけど)、店員の接客は素晴らしいし、コーヒーはおいしいし、なによりFREESPOTに対応しているのが素晴らしい。(アイスコーヒーが800円ちょいで高いのが玉に瑕だが、お代わり自由なのでよしとする。)
そして、もう一つ気に入っているのがカフェミヤマ。
こちらはルノアール系列の喫茶店で、ルノアール同様ほぼ全店で公衆無線LANサービスが利用可能、さらに電源の利用も長居もOKという好条件な店。
最近は目黒や渋谷のお店をよく利用してる感じ。

ただ、問題はルノアール&カフェミヤマが対応している公衆無線LANサービスがYahoo!とLivedoorであること。
即ちフレッツ・スポットにもFREESPOTにも対応していないので、仕方なくこれらのサービスの利用申し込みをすることに。
調べてみたところ、Wi2というサービスがYahoo!と Livedoorの両方に対応しているとのことだったのでこれをチョイス。

さて、ここで言いたいのはフレッツ・スポットとWi2という2つの公衆無線LANサービスの対比についてとそこから得られる示唆について。

まず後者から。
Yahoo!/Livedoorを利用するにあたり僕が選択したサービスは、このどちらも利用出来るWi2というサービス。
素晴らしいのは、下記の点。
・Wi2独自のアクセスポイントのみならずYahoo!もLivedoorも利用出来る。
・利用形態/料金プランが多様。6時間/24時間/3日間/1週間のスポット利用から、月額定額、月額従量課金など。
・申し込んだ直後(1分後くらい?)から利用可能。
・余計な設定はほぼ不要。ただ単にWi2/Yahoo!/Livedoorのネットワークにつなぐだけ。(WEPによる端末認証&ブラウザでのユーザ認証のみ)
・従って余計な接続用アプリケーションをインストールする必要もなし。
・即ちiPhoneをはじめ無線LANカードを搭載しているほぼ全てのデバイスで利用可能。

いやー、これ素晴らしい。
最初はスポットだけでいいやと思って6時間350円で利用したけど、何のストレスもなくすんなり利用できたし月額でも380円しかかからんので結局月額契約に移行。
ルノアールやカフェミヤマでiPhoneもMacbookもカンタンに接続できて快適に通信できる。

で、これに比べてあまりのヒドさに愕然とするのがフレッツ・スポット。
・申込から利用可能までに6営業日必要。
(電話して聞いてみたら「Macアドレスの登録作業が……」の一点ばり。多分サポートの担当者はどういう作業が必要なのかよくわかってないんだろうけど、さすがにそんなもん6営業日もかからんことくらいちょっと自宅のルータいじったことある人ならすぐわかるわい。)
・その6営業日の間に無用な登録情報やマニュアルが郵送されてくる。
(特に無線LAN活用するような利用者にとって紙は邪魔なだけなのに。さらに送られてきたマニュアルは最新版ではなく最新版はウェブサイトからPDFをDLしなければならない。)
・接続には専用アプリが必要。そのアプリは基本的にはWin対応、MacはOS9まで。
(OS9のシェアは2010年2月段階で0.5%以下にもかかわらず)
・Mac OS Xは個別設定で接続が可能だが、面倒。
(フレッツ・スポットのネットワークに繋いでからPPPoEで接続しなければならず、毎回システム環境設定を起動する必要あり。)
・PPPoEで接続するためiPhone/iPod touch/iPadは利用不可。
(多分PSP、DSもNG。これってサービスする側にもデメリットでは?)

6月の料金改定で月額210円になったからいいものの、従来の月額840円のままだったら完全にメリットゼロ。
信じがたい。
さらに、些末な点だが信じがたいのは、
・オンラインで申し込む際に希望する「工事日」を入力させられる。しかしこの「工事日」、NTT側の工事日程であるとのこと。ウチに作業者が来るのかと思っちゃうだろ!
・さらにその「工事日」の希望をユーザに聞く必要ある?すぐ使いたいんだからなるはやでやってくれよ!
・またその「工事日」は6営業日以降しか指定できないにもかかわらず、システム上は申込日も入力可。で、「登録」ボタンを押すと次のページで「工事日が間違っています」だと。なら最初から入力不可にしとけよ!
などなど。

「顧客視点」という言葉が叫ばれ始めてはや10~20年。
もはやその言葉は新鮮さを失っているし、そもそも「顧客視点」はもはや前提条件であって差別化要素ではない。
にもかかわらず、一度でも他のサービスを使ってみれば一瞬でわかる上述したような利用者無視の状況に安穏していられるのは、NTTという会社の体質故か。
Wifiというサービスに対する利用者のニーズ、月額数百円という低価格サービスに適した購買手続き、そもそもそれらに関係なく求められる顧客視点というものが、このフレッツ・スポットには欠落している。
少なくとも、「ちょっと今から3時間だけ使いたい」というスポット利用ニーズや、iPhone/iPod touch/iPadでWifiを使いたいユーザ(多分これらApple製品だけでなくAndroidデバイス等もダメ)を取りこぼしていることに加え、PPPoEを採用することで他サービスからのローミングユーザも期待できないため、今後フレッツ・スポットが競合に比してどんどんシェアを下げていくのは火を見るより明らか。

Gmail等のような無料サービスは別として、少なくともお客様からお金を頂戴するサービスであるならば自ら顧客となってそれを利用してみる、他のサービスと比較してみるという姿勢そして工程はやっぱり不可欠だなと再認識しました。
とりあえずオフィスのエクセルシオールカフェを使わなくなったら直ちに解約しようと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です