(以前書いた「オレ流英会話学習法。」と一部内容が重複しますが、あしからず。)
日本人は英語が話せない。
少なくとも中学の3年間、そして高校の3年間、さらに大学でも勉強しているのに。
僕もその一人。
外国人と話している時、相手の「日本のマンガが好きなんだよね。ドラゴンボールとかスラムダンクとか。」という発言に対して「Oh!」としか言えないし、「自己紹介してみて」と言われても「My name is…」が関の山。
なんなのだ、これは。
僕にとっては「英語の成績はいいが、まるで話せない」という現実は長い間大きなコンプレックスだった。
英語の成績はいいので、文法の知識はあるし、語彙だって結構ある。はず。
読めと言われれば読めるし、聞けと言われれば聞ける。でも書けと言われても書けないし、ましてや言えと言われてもまるで無理。
悔しいので、話せるようになるためにまた勉強する。語彙を増やしたり色々英会話の本を読んでみたり。
でも全然ダメ。
なんなのだ、これは。
本書と出会ったのはまさにそんな時。
本書は、「ボロクソに簡単な文章を、とりあえず瞬時に英文にしてみようぜ!」というコンセプト。
収録されている文章は文字通り「This is a pen.」レベルであり、一読すると「おれの英語力を愚弄するのか!」と憤慨するレベル。
しかし。
いざチャレンジしてみると全然ダメ。
そりゃ「これはいい本です。」とか「これはなんですか?」のレベルは問題ないですよ。すぐできる。
でも、「どの女の人が彼女の先生ですか?」とか「ブラウンさんはどうやって会社に行きますか?」とかが出てくると、「うー、あー」となる。
いや、5分、いや2分もらえれば言えますよ。多分。
でも0.5秒じゃ無理。
「Who…いや、Whoじゃないな、『どの』だから……whichか、which is your teacher…じゃなくて『彼女の』だからher teacherで……」てな感じ。
「会話」をする以上、発言の間にいちいち2分のミュートを挟むなんて言語道断。
要するにこのレベルを何度も何度も反復し、「口に落ち着くまで」繰り返す。それによって「瞬間的に」発語できるようにする。
これが本書のコンセプトです。
冒頭に述べた通り、多くの日本人は英語が話せない。
なぜか。
それはトレーニングを受けてないから。
英会話だろうが仕事だろうがスポーツだろうが、トレーニングを受けてないものをできる人は稀。
恐らく日本人だろうが何人だろうが99%の人間は訓練されてないこと、練習していないことはできない。
だとするならば、日本人が英語を話せないのはその訓練を受けてないから。
ではその「訓練」とは?
僕が思うのは2点。
1つは「発語する」こと。要するに口に出すこと。
もう1つは「瞬発力を高める」こと。要するに脊髄反射で自分の言いたいことを言えること。
日本における英語学習は基本的には文法の理解、語彙力の向上、そして読解力の向上が主。
で、最近それに加えてリスニング力もちょいちょい重要視されつつある。
でも話すこと、書くこと、つまりアウトプットすることはおろそか。
いや、今までも英作文の授業や試験はあっただろうけど、その本質はただの文法知識の確認。
ナチュラルな表現かどうか、相手に意図が伝わるかどうかなんてのは関係なく、ただ文法、語彙が正しいか正しくないかの世界。
ふつー初対面の人に「What’s your name?」なんて聞くのは失礼らしいが(「May I have your name?」とかの方がベターらしい)、英作文のテストでは「正解」になる。
また英会話の授業もあっただろうけど、少なくとも僕が受けてきた英会話の授業は「発語」オンリー。
教科書に書いてあることを先生に続いてただ口にするだけ。あんまり、というかほとんど頭使ってない。ただ発音記号を覚えるだけ。
これじゃあ話せない。自分が言いたいことは言えない。
ちなみに、先日楽天三木谷さんがTwitterで指摘していたように、日本でなぜ上述したような教育しかできないかといえば、それはそれができる先生がいないから。それができない先生しかいないから。
うーん、由々しいなあ。
さて、そんな僕は最近英語を話せるようになるために色々トレーニングをしています。
英会話学校に通い、Skypeでオンライン英会話をやり、自然な表現を本で学び、そしてそれらの前提としてこの本で「発語」と「瞬発力」を高める。
僕は英語の成績がよかっただけに、自分の文法が正しいか間違っているかがとても気になります。
そのためなかなか言葉が口をついて出てきません。「間違ってたらどうしよう?」と思っちゃって。
最初にこの本を手にとった時は屈辱でした。自分はこんなレベルから学び直さなければならないのかと。今までの勉強はなんだったのかと。
でもこのトレーニングは僕がこれまで受けてきた訓練とは別物。従ってこれまでの努力を否定するものではない。
この本のお陰で、今では英会話学校でも、オンライン英会話でも、以前よりもだいぶ話せるようになってきました。
もちろんまだまだ発音も表現もネイティブレベルには遠く及ばないけれども。
でも言いたいことはあるのになんて言っていいかわからず「Ummm….. ah……」と繰り返すレベルは脱しました。
これから英会話の勉強を始める人はもちろん、いわゆる「英語の成績がよい人たち」には特にオススメの本です。
「会話」の練習、してみましょう。
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