言わずと知れたベストセラー会計入門書。以前結構流行って、雑誌によくある「経営者のオススメ本」的な特集でよく目にしたので、薄いし安そうだしすぐ読み終わりそうだし、で読んでみました。
「入門書」というだけあってアカウンティングの知識をある程度持っている人にとっては特に目新しいハナシがあるわけではないですが、ベストセラーになるだけあって初心者でも難なく会計の世界に入っていける語り口はさすが。
必修だった会計をイチから勉強しようとするも「資本」と「資産」の区別がつかずに挫折→試験だけは受けるけれども「遅刻」&「不可」を繰り返し、4回目の試験にしてようやく単位はもらえたもののその理由は「その年教授が退官する年だったので低成績者でも情状酌量の余地大」ってな具合の散々な学生だった数年前の自分に読ませてやりたいです。ほんとに。
ちなみに僕がこの本から学んだことはちょっと本筋とは別なこと。
それは「著者は文学部史学科卒でありながらも、ある人物との出会いによって人生ブレイクスルー、会計士に転身した」ということです。つまり「人生の大きな転機が、一人の人間との出会いによってもたらされた」ということ。
言い換えれば、高校時代に描いていた人生プラン、その人生プランに基づいて選んだ大学の専攻、そして大学入学後に学んできた内容などなど、これらは一人のメンターとの出会いに比べればちっぽけであるということ。機会と意欲さえあれば何歳であっても人生プランを書き換えられるということ。
というわけでそんな「人生の描き方」の一例としても楽しめる本でした。
しかしこれだけ大ヒットすると、柳の下とか上とか横とかにいるドジョウを狙いたくなるものなのですね。これはこれで興味深い、というか単純に面白いです。
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