Jazzanova / Upside Down EP [Sonar Kollektiv / K7] 今月は「絶対にこれが今月のNo.1だああ!」的なものはありませんが、強いて言えばコレです。“I Can See (Dima Studitsky Remix)”は2011年オレ流ベストにもランクイン。本作はJazzanovaのリミックスEPで、2008年リリースのアルバム”Of All The Things”に収録されている数曲をChristian PrommerやManuel Turなどディープテックハウスよりの人々がリミックス。どれもJazzテイストが散りばめられたゆる〜い感じのディープテックハウスで心地よいです。
An-2 / Beside Us [Theomatic Records] ゆるめトラック続き。エレクトロニックなNu Discoトラックを身上とするAn-2の新作です。カップリングの”Dare”はイントロがなんとなく”TRON: Legacy”っぽくてそれはそれでよいのですが、オススメはこちらの”Beside Us”。BPM100以下のスロートラックですが、アシッドなベースの上に広がる少々切ないシンセの音色がもうたまりません。Ibizaサンセット用な雰囲気ですが、まだ空が明るい時間帯よりも「夜一歩手前」にフィットする感じ。
Joris Voorn vs Moby / After The After [Rejected] 今をときめくJoris Voornとナタリー・ポートマンとも交際経験のあるMobyの共作。Mobyについて語る時にはつい「ナタリーの元カレ」というキーワードが頭に浮かんで「コンニャロォォォ!」と思ってしまいますが、本作はどちらかというとMoby色よりもJoris Voorn色の方が強いので僕の「コンニャロォォォ!」も「コンニャ」程度で済んでいます。非常に音楽としてレベルの高いトラック、ベースラインとピアノリフがカッコいいです。
M.A.N.D.Y. vs Booka Shade / Home (Monaque Remix) [Get Physical Music] メロディアスなトラックが好きな僕はついついそんな楽曲ばかりレビューしてしまいますが、これは久々の硬派トラックもののヒット。こういう緊迫感のあるシリアスなトラックはカッコいいですねー!中盤のブレイクから抜けるところなんて本当にカッコよくて相応のクラブでかかったら激踊りしてしまう感じです。ただ小箱には合わなそう。
Marco Baily / Oriental Concept EP [Bedrock Records] こちらもシリアスなトラックもの。以前はバキバキのテクノ屋さんだったMarco Bailyも最近はプログレッシブハウスよりになってだいぶ聴きやすい楽曲を作ることが増えてきました。で、これは”Dragon Man EP”に続くBedrockからのリリース。いかにもJohn Digweed好きのする疾走系プログレッシブハウスです。最近プログレッシブハウスというとEDXとかを思い浮かべて「それトランスじゃん」なんて思ったりしますが、僕の中でのプログレッシブハウスはこういう感じ。Alexander Kowalskiのリミックスもカッコよし。
Soul Central / Strings Of Life (Supernova Remixes) [Defected] 過去の名曲を今風アレンジで復活させるのが上手なSupernova。以前はその復活の手腕があまりにステキすぎてKevin Saundersonとモメましたが、本作はサンプリングではなくちゃんとしたリミックスなのでモメることはないでしょう。今回のネタは泣く子も黙る名曲”Strings Of Life”、元々は今年の年末イベントでJeff Millsとの共演が好調だったDerrick Mayの楽曲でしたが、それをDefectedの看板アーティストSoul Centralが2004年にリメイクしたもの。今回は原曲に忠実な”Supernova Remix”とSupernova的解釈の”Strings Of Life (Supernova Main Mix)”をそれぞれご用意。シチュエーションに応じてどうぞ。
Switch / Glimpse [NuDirections] 今月のDrum n Bass。どちらかというとあまり特長がなくってレビューを書くのが大変な楽曲ですが、Hospital系アゲアゲトラックばかりを聴いているとたまにはこういうおとなしい感じのトラックが欲しくなってきます。で、こちらはピアノの音もキレイな落ち着いた感じのトラック。DJセットの前半に重宝しそうな感じ。やっぱりレビューしづらいですが。