DiscReview: Apr. 2013

DiscReview: Apr. 2013


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  1. DJ Koze / “Amygdala” [Pampa Records]
    素晴らしい。今月のNo.1は何を隠そうこれ。誰がなんと言おうとこれ。ドイツが誇る鬼才かつ奇才、ドイツのGui Borattoこと(どっちの方がキャリアが浅いかはわかりませんが)DJ Kozeが放つニューアルバム。前作”Reincarnations: The Remix Chapter 2001-2009″は彼のリミックスプロダクションをコンパイルしたもので、これはこれで秀逸だったけれどもとはいえそれらはオリジナルではなく。その意味では恐らく2005年の”Kosi Comes Around”以来8年ぶりのアルバム。内容としてはKozeの陰ではなく陽が出たというか、悪いところではなくいいところが出たというか、とにかくどの曲も素晴らしく美しくて穏やかなディープテックハウス〜エレクトロニカ。こりゃもう完全に2013年のベスト。
  2. Sasha / “Invol<3r" [Ministry of Sound]
    そんなDJ Kozeの新作に沸き立つ一方で忘れてはいけないのがこれ。むしろこちらの方が個人的には長いこと待ちわびていたリリース。天下の大DJであり僕が最も好きなDJの一人Sasha様による「Involver企画」の3作目がようやくリリース。”Involver”シリーズとはSashaによってコンパイルされた曲をSashaがリミックスした上でSashaがミックスするというSashaのSashaによるSashaファンのためのアルバム。すべてのリミックスがこのアルバムのために作られているが故に、DIOの身体とジョナサンの血のように全ての曲が高度に「馴染む」のがこのシリーズの特徴。本作はいつものSashaらしい流麗なプログレッシブハウスでまとめられたMix 1と、さらにそれらのビートレスバージョンで構成されたエレクトロニカなMix 2の2つが収録されていてさらにオイシイ感じ。これは絶対に買いです。
  3. Quivver / “Too Much Noise (Original Club Mix)” [Toolroom Records]
    かつて2000年前後のプログレッシブハウスブームの頃は上述のSasha以上にトランシーで流麗なプログレッシブハウスをリリースしていたQuivver。そんな彼も今ではいつの間にか骨太テックハウスクリエイターに。でもそれがなかなかカッコいい。今作はMark KnightのレーベルToolroomからのリリース。リズムトラックの感じはいかにもToolroomではあるけれども、上モノがストイックさなところがToolroomがちょっと苦手な僕にとっても美味しく頂ける理由。音も展開も非常にオーソドックスなトラックだがこういうシンプルながらクオリティの高いトラックがが現場で重宝する類。
  4. Dusky / “What I Never Knew” [Aus Music]
    Above & Beyond率いる2つのレーベルAnjunabeatsとAnjunadeepのうち、文字通りよりディープめなトラックをリリースするAnjunadeepの屋台骨アーティストDusky。昨年10月のアルバムリリース以降まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、最近はというと本EPに収録されている”Nobody Else”が結構長い間BeatportのDeep HouseチャートでNo.1をキープし続けており、どんどん鳥が落とされている感じであります。ただその”Nobody Else”、僕にはちょっと合わず。それよりも好きなのがこちらの”What I Never Knew”。こういうメロディの感じ。覚えている方がどれだけいるかわかりませんが数年前に作った僕のMix CD “I/F:03″のイントロを務めたMinilgue / “Certain Things Around You (Part 2)”にそっくりですね。こういうのはやっぱりカッコいい。
  5. CoMa / “My Orbit (Dauwd Mix)” [Kompakt]
    今年設立15年を迎える中堅?老舗?の良質なレーベルKompakt。一般にどれだけ知名度があるのかわかりませんが、BEAMSからダブルネームTシャツが発売される程度には世の中に認知されているようです。そんなKompaktから淡々としつつもしっとりしたディープテックハウスがリリース。”COMA”という言葉は一時期Sashaが”Coma Remix”などミックス名等で多用していたこともあり「何かSashaと関係があるのか?」と疑ってみてしまいますが、どうやら全然関係ない様子。一度こういうトラックを延々とプレイするスタイルでDJしてみたいなあ。
  6. Martin Patino / “Freedom Is The Answer” [Rotary Cocktail Recordings]
    パーカッシブなリズムトラックの上で美しい音を奏でるのがお得意のMartin Patino。DC Salas / “Sun (Martin Patino “Sombras” Remix)”やMartin Patino / “Heading Elsewhere”あたりはその真骨頂。本作もその系譜の中にある曲で、各音の音色が持つ穏やかさとは裏腹に少し早いテンポがうまいことテンションをキープしていてよい感じ。相変わらず安定したクオリティです。
  7. Max Cooper feat. Braids / “Pleasures (Samuel Eyes Remix)” [Fields]
    今月のMax Cooper。というくらい毎月紹介しているMax Cooperモノ。ちょっと食傷気味な気もしますが、それはつまりそれだけ頻繁にリリースしているってことだし、その一方質が落ちていないということ証左ってことだし、やっぱりスゴいなあと思います。でも今回紹介するのはリミックス、とはいえもはや本人のセルフリミックスを疑うくらいその作風はMax Cooperそのもの。すなわち壮大で流麗なエレクトロニカ。上の方で鳴っているクリック音が心地よいです。
  8. Nu:Logic / “What I’ve Always Waited For” [Hospital Recordings]
    今月のDrum n Bassその1。Drum n Bass界随一のレーベルHospital Recordingsの看板アーティストNu:ToneとLogisticsが実の兄弟ってのは知る人ぞ知る事実ですが、最近その兄弟で仲良く活動を開始しました。というわけで”Nu:Tone” + “Logistics” = “Nu:Logic”。もともと同じレーベルのアーティストだし兄弟だしあんまり作風が変わる感じではなかったのですが、それ故兄弟でくっついてもクオリティの低下も変化も見られず。安定して賢そうで美しいDrum n Bassを排出してくれます。ちなみに同アルバム収録の”Memories”も同程度に美しくそして秀逸。
  9. Seba / “Nightrider (Technicolour & Komatic Remix)” [Nu Directions]
    今月のDrum n Bassその2。Drum n Bassについての僕の好みははっきりしていて、それ故に気に入るレーベルもアーティストもだいぶ固定化してしまっています。すなわちNu:ToneでありLogisticsでありNetskyでありDJ MarkyでありMakotoでありその他Hospital Recordings勢であり。そんな僕でも時々その枠からはみ出したものを見つけることが。本作はアーティストもリミキサーもレーベルも全く知らないのですが、パーティのラストが似合いそうな感動系美メロDrum n Bass。朝日を浴びつつ聴きたい1曲。
  10. DJ MiCL / “Stay Emerald Vol.2”
    実は紹介するタイミングがちょっと変だけれども、ここでこれをご紹介。大学生の頃からずっと一緒にDJをやっていて、最近では著書「TRAKTORパーフェクトガイド」を発売したりVisionを始めとする都内各クラブでDJとしても活躍中の、真くんことマイケルくんことDJ MiCL。そんな彼が「キラキラ好きのキラキラ好きによるキラキラ好きのためのパーティ」、”Emerald”をイメージして作ったのがこのMix。酩酊状態で美しい曲を聴くとダンスフロアに泣き崩れる彼の選曲眼と15年を超えるキャリアに裏打ちされる確かなミックステクニック、是非本作でご堪能あれ。

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