Justin Martin / “Ladybug (DJ Version)” [dirtybird] そんなJimpsterとかつては距離が近かったのがJustin Martin。2008年リリースのJimpsterもリミックスしている”The Sad Piano”は文字通り「物悲しいピアノのトラック」で、とてもステキな感じです。そんなJustin Martin、最近はClaude VonStroke率いるdirtybird方向に傾いてしまっているせいか、作風がdirtybirdなちょっとダーティで狂った感じになってしまっているのが残念。そんな中でなんとか往年の美しさを取り戻してたのがこの曲。dirtybirdからのリリースにもかかわらずとても美しい。”DJ Version”と書いてありますが、BPM75のエレクトロニカというかオシャレなヒップホップ、DJで使うにしてもハウスセットの中ではなかなか難しそうです。
Roel Hoogendoorn / “Crimson” [Traum] 美しいTech House / Technoを輩出する大好きなレーベルTraumからの新作。アーティストの名前は聞いたことはありませんが、内容は期待通りのTraumな感じ。強いて言えば本来のTraum節はもう少し落ち着いた雰囲気のような気もするけど、Kollektiv Turmstrasse作品の雰囲気をほのかに漂わせるようなこの高揚感のあるメロディアスなリフはやはり素晴らしい。BPMは118と少しゆっくりめ。
Golden Girls / “Kinetic (Jeremy Olander Remix)” [Floorplay Music] 美しいメロディといえばこちらも負けていません。そもそもは今から20年以上も前の1992年にベルギーの名門レーベルR&Sからリリースされたのがオリジナル。恐らくこのフレーズはテクノ/ハウス界隈で遊んでいる人ならば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ということで本作はそういう懐かし名トラックを今風にリバイバルさせるという文脈の一つ。オリジナル自体がかなり昔っぽさを感じさせないので、この今風リミックスも原曲のよさを最大限尊重しつつもかなり違和感ない感じに仕上げられています。こちらもアウトロの感じが「盛り上がったまま終わる」という展開にぴったり。
Electric Rescue / “The Rave Child (Ryan Davis Cinematic Rebuild)” [Bedrock Records] 1999年に設立されて以来衰えることなく淡々とリリースを重ねるレーベルBedrock。昔ながらの上品美し系プログレッシブハウスをリリースしつつもテックハウスやエレクトロニックなものなど最新のトレンドを取り入れる様はまさにレーベルオーナーJohn Digweedの姿勢をそのまま体現しているようだし、一方でこのレーベルからリリースされる楽曲はJohnがヘビープレイするようなものばかりということを考えるとそれも当然のこと。ということで本作はそんなBedrockリリースの中でもどちらかというとおとなしめな雰囲気を持つトラック。こういう上品で神秘的、ちょっと物悲しげだけど底抜けに美しいトラックが僕は大好きです。全然フロアは盛り上がりそうにないんだけど。いや、使い方次第か。
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