オレ流モジュール収納術。

オレ流モジュール収納術。


数ヶ月前に海外赴任から帰国し、日本で新たに生活を始めました。
日本国内で引越しする場合、結婚などのタイミングでもない限り自分の生活様式は変わらないと思いますが、家財のほとんどを日本国内のトランクルームに保管し、必要最低限のものだけ運んで海外生活をしたお陰で、自分の生活の理想のあり方、何が必要で何が不必要かということを一から考え直すことができてよかったです。

さて、僕が新しい家に住む度に毎回イチから考え直しているのは、収納です。冷蔵庫や洗濯機、デスクやベッドなどの大型家電や家具は、そのサイズ故に自ずから置き場所が決まってきます。しかしその他の小物を、家の中にある収納スペースにどう効率的にしまっていくか。一口に「1LDK」や「2LDK」などと言ってもその間取りや収納のサイズは物件によって異なってくることから、その家で自分にとってベストな収納は、やはり個々の物件ごとに設計することが求められると思います。

今回の引越しに当たってももちろん収納の設計をしましたが、その際、収納にも「モジュール化」の概念を用いてみた、というのが今回の話です。

「モジュール化」とはIT屋には結構馴染みがある言葉なのですが、要するに全体を小さなまとまりに分けることです。「家」をただ「家」として見るのではなく、「居間」と「寝室」と「台所」と「風呂場」というモジュールの集合と捉えること。そうすると、「家のインテリア、どうしよう?」という問いには範囲が大きすぎてなかなか答えを出しづらくても、「居間のインテリア」「寝室のインテリア」などと分けて考えることでイメージしやすくなり、答えを出すことができたりします。また、モジュールに分けることによって「旦那さんは居間のインテリア担当」「奥さんは寝室のインテリア担当」というように分業することが可能になります。

この「モジュール化」の概念はITシステムの構築のみならず、様々なことに応用可能です。例えば、僕はもともと旅行の際の荷物のパッキングにモジュール化の概念を用いていました。
「旅行に持って行くべき荷物」を、「衣類」「デジタルガジェット」「化粧品」「その他レジャー道具」というモジュールに要素分解した上で、モジュールごとに持って行くべきアイテムのリストアップをし、そしてモジュールごとに梱包します。
各モジュールの中はそれぞれサブモジュールに分解されており、例えば「衣類」モジュールは「上着」「ズボン」「下着」というサブモジュールに、「その他レジャー道具」は「ダイビング道具」「ランニング道具」というサブモジュールに分解されています。もちろんこれらのモジュール構造は旅行によって異なります。
今読んで頂いているブログ記事も同様です。基本的には「序論」「本論」「結論」というモジュールで構成するようにしています。

そんなモジュール化、最大のメリットは「一度に検討すべき要素の数が減る」ということです。検討すべき要素数を減らすことができれば、全体を容易に俯瞰できるし、各要素を把握/記憶できるし、各要素を記憶しているので抜け漏れにすぐ気がつくし、そして進捗が可視化できます。
先述の通り、僕がスーツケースに入れているバッグの数は3つ〜4つ程度です。その各仕分けバッグの中にはサブモジュールごとのアイテムが入っています。こうすると、あるモジュールをそれごと全部忘れてしまうことなど滅多にありませんし、自分のアイテムがスーツケースの中のどこにしまわれているか、すぐにわかります。

今回の引越しに当たっては、このモジュール化の概念を自宅の収納設計にも適用してみました。もちろん僕だけでなく多くの方が既に収納に際してある程度のモジュール化をしていることと思いますが、僕はもう少し細かいレベル、サブモジュールレベルで論理的にも物理的にもモジュール化を進めてみた、というのがほんのちょっと人と違うところだと思います。

まず、収納すべきアイテムを論理的にモジュール化します。
「衣類」「靴」「調理道具」「掃除道具」など、収納する対象のアイテムをその機能等からグルーピングし、モジュール、サブモジュールに分けていきます。「調理道具」は「フライパン」「鍋・ボウル」「お玉等の器具」などのサブモジュールに分かれます。
次に、その論理的モジュール構造を物理的モジュール構造に対応させます。モジュールは収納場所に、サブモジュールはその収納場所の中のボックス等に。調理器具はコンロの下の棚にしまっていますが、そのうちフライパンはフライパンボックス(後述する無印のファイルスタンド)に、鍋・ボウルはそのまま重ねてひとまとまりにして、お玉等はツールスタンドにまとめて、という形です。
「掃除用具や洗面所用具はこの棚の中に全部しまう」というモジュールレベルの仕分けだけでは、確実に収納の仕方がどんどん混沌としていって汚くなっていきますし、何より何がどこにあるのかどんどんわからなくなっていく。それを避けるために、棚の中でも段やボックスを使ってサブモジュールごとに収納場所を分けていくことが必要だと思います。
なお、この「サブモジュールレベルで論理世界と物理世界を厳密に対応させる」ために、無印良品の「ポリプロピレンメイクボックス」および「ポリプロピレンスタンドファイルボックス」を大量に買い込みました。我が家にあるアイテムはほぼ全てのこの2種類の箱のどちらかに収納されている、と言っても過言ではありません。

長々と偉そうに語ってしまいましたが、これ、要するにただ「ロジックツリー」を物理世界に展開しただけのことです。ツリーの各階層はそれぞれモジュール、サブモジュールに対応し、同時にモジュール、サブモジュールは物理世界の物質やタスクに対応している。そもそもロジックツリーが全体把握やMECEかどうかのチェックに用いられるように、この「物理的ロジックツリー」も同様の用途に用いることができます。

従って、この考え方は梱包や収納だけでなく、仕事にも適用できます。
以前、営業や会計や人事など色々な業務を同時並行で担っていた時も、それぞれをモジュール化して考えることで、タスクの抜け漏れなく、また膨大なタスクの中で混乱してしまうこともなく、捌くことができました。「当面やるべきは営業、会計、人事」、「営業モジュールの中ではxx案件の見積書作って客に送りつつ、契約書を用意する」「会計モジュールの中では今月の財務レポートのチェック、様式のアップデート」「人事モジュールについては評価シートの作成と、面談スケジュール調整、面談と評価」というような感じで、モジュール、サブモジュールとアイテムのリストアップを行い、全体像を把握してから取り掛かるイメージです。

ちなみに、収納をモジュール化してもっともよかったことは、その「棚」自体をすぐ掃除できることです。クローゼットやキッチンしたの棚を掃除する際には当然中にしまわれている物を全て一度外に出さなければいけませんが、サブモジュールレベルで仕分けしてあるとそれがとてもラク。先述した調理器具の例だと、フライパンボックスと鍋・ボウルのまとまりとツールボックスを出せばすぐにその棚は空になります。なので棚の掃除等もラクになり、「ここは長年掃除してないから奥に何が潜んでいるかわからない」という自体を避けることができます。
ポリプロピレン収納ボックスだったら10個買ってもたかだか3,000円〜4,000円程度。収納に悩まれている方は是非トライしてみてはいかがでしょうか?

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